12月は会社員にとって期待に胸を躍らす時期。のはずが…、新型コロナウィルス感染拡大による影響により各企業では減収減益が見込まれ、前年よりも賞与が大幅に削減または支給無しといった会社も多いのではないでしょうか。特に飲食店、観光業界を含むサービス業界への影響は甚大で、gotoキャンペーンにより状況は若干改善されつつあったところに、11月下旬からの感染拡大。まだまだ以前のような状況に戻るには見通しの立たない状況が続いております。また、某航空会社が一部の従業員を対象に他社・異業種への出向といった動きも出ております。
そのような世の中の状況で今の職場や今置かれている業界に不安を感じ転職を考えられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。転職活動を始めるにあたりまずは何をされるでしょうか。ハローワークに行く、転職サイトへ登録、人材紹介会社へ登録、求人誌を読み漁る、知り合いに頼るなど…。転職活動の手法は様々ありますが、避けて通れないのは履歴書、職務経歴書の作成です。
履歴書、職務経歴書の作成時の嘘について
今までに一度は作成したことがあると思いますが、これが結構大変、会社によっては書式に決まりがあったり、必ず手書きなど具体的に指示がある場合もありますが、ほとんどの会社では任意の書式、どこまで書くのか非常に悩ましい問題です。
今回のテーマ経歴詐称ですが、嘘(話を盛りすぎ)がバレたらどうなるのか
●学歴詐称
学歴は労働能力の基準評価や企業秩序の維持といったことがあり、企業が一定の学歴(高卒以上、大卒以上)を求めることが多いのですが、これを偽ることは不採用になることは当然のこと、採用後は懲戒処分による解雇もあり得ます。学歴を高く偽ること(本当は高卒なのに大卒)は当然ですが、低く偽ること(大卒なのに中卒)も懲戒処分の対処になり得ます。
●職歴詐称
中途採用の場合、職歴は過去の経験や即戦力としての採用の可否の判断材料になることから、懲戒処分を決定する上で学歴よりも合理的な判断がなされることが非常に多いです。特に専門的な業務に関しては、本当のことが記載されていれば採用しなかったとも判断できるため話の盛りすぎには注意が必要かもしれません。
●その他(犯罪歴、病歴、資格)
賞罰 有罪判決を受けたものが賞罰の記載事項です。なお、係属中(裁判所で裁判中の状態)の事実は告知する必要はないようです。
病歴 病気に関してはプライバシーの問題もありますので記載しないことに虚偽にあたるかは疑問ですが、もしその病気が業務に支障がある場合や重大な影響を及ぼす場合には告知すべきでしょう。
資格 資格保持が必須である場合、業務に重大な影響を及ぼす可能性があるため、懲戒処分の対象になり得ます。
参考~~~独立行政法人労働政策研究・研修機構HPより~~~
話の盛りすぎはNG!
いずれにしても経歴を偽ることは「詐欺」になり、話の盛りすぎは「錯誤」にあたる可能性があることから絶対にしないようにしてください。私自身が経験した話盛りすぎの思い出話ですが、大学生の頃の就職活動時に自己アピールが思いつかず、苦し紛れに「アルバイトでバイトリーダーをしており、10名くらいの指導を…」と書いた記憶があります。実際はそんな肩書など無く、1年以上やれば新人に教えるような機会は誰でもあるものです。面接官も似たような話をさんざん見ているのか一切触れてこなかった記憶があります。

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