これから転職をしようと考えている人の中には、働きながら転職活動をしたいという人もいるでしょう。
ただ、在職中であれば日々の仕事や生活が忙しく、転職活動に取り組む時間が作れていないかもしれません。
しかし、転職は今後の人生を左右する大イベントであり、必ず成功させる必要があります。
もし思うように取り組めていないのなら、転職者をサポートするサービスの利用を検討してはいかがでしょうか。
在職中の転職活動は時間がなくて中々難しい
在職中であっても転職活動をすることは一般的です。
その場合、有給休暇を利用したり、就業後に時間を作ったりして活動する必要があります。
しかし、転職活動に必要なプロセスは多いため、時間が足りず、思うように捗らないこともあるでしょう。
その代表的なプロセスとは次の6点です。
- 自己分析
- 求人選定
- 求人元企業の情報収集
- 応募
- 面接
- 内定
特に自己分析を除く5つのプロセスは、応募する求人企業の数だけ繰り返すので手間がかかります。
どういったことをする必要があるか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
自己分析
転職活動では、まず自分の強みを理解するところから始めます。
自分の強みを理解すれば、それを生かせる仕事も自然と見つかるからです。
強みを生かせる就職先に転職できれば、活躍の可能性が高まり、大きな満足感を得られるでしょう。
また、自己分析をすることでこれまで目を向けていなかった仕事が選択肢に含まれるようになれば、転職の幅も広がります。
このように、自己分析は行うことで得られるメリットが大きいため、欠かせないプロセスの一つです。
具体的には、キャリアの棚卸しから始めます。
これまで仕事で培ってきた経験、身に付けた知識やスキルをできる限り詳しく書き出しましょう。
また、未経験の分野や経験が浅い業界への転職を希望する場合は、学生時代の経験や人脈、あなたにしかできない特技など仕事以外のキャリアにも着目します。
さらに、このように棚卸ししたキャリアが転職を希望する企業でどのように生かすことができるのか、明確なビジョンを準備しましょう。
求人選定
求人を出している企業は星の数ほどあります。
その中から自分に合う企業を選定するのは意外と難しいものです。
もし、自分に合わない企業へ転職してしまうと、充実して働くことは難しくなります。
選定のポイントはいくつかありますが、まずは自分のやりたい仕事であるかどうかを見極めましょう。
次に自分のキャリア形成に有効な職場かどうかも考え長期的にメリットのある転職にする必要もあるでしょう。
他にも給与体系や各種保険、福利厚生などの諸条件をチェックする必要もあります。
このように、企業をひとつずつ吟味して、自分に合った転職先を選定していきます。
求人元企業の情報収集
応募する求人元企業が決まったら、情報収集を行います。
企業情報はホームページや会社案内パンフレット、公式SNSなどから収集できるはずです。
基本的な会社の沿革や過去の実績はもちろん、実際にどういった社員が働いていて、職場の雰囲気はどうかという細部まで調査すると良いでしょう。
応募
情報収集ができたら、目当ての企業に応募します。
応募方法はメール形式が一般的ですが、書類を郵送するパターンもあるため、間違いのないように気をつけましょう。
また、応募に際しては企業毎に規定が定められていることもあります。
それらを見落とさないよう、細心の注意を払って応募要項を隅々まで確認することが大切です。
面接
書類審査に合格すると面接試験に進みます。
在職中の場合はその旨を求人元企業に正直に伝えた上で、日時調整を申し出ておくことが大切です。
なお、基本的に面接日は平日に行われるのが一般的です。
有給などを使い平日に時間を確保できる様にしましょう。
内定
晴れて内定を受けることができたら、入社に関する具体的な手続きを行います。
また、在職している企業に対しても内定を受けた旨を伝え、退社に際して必要な処理を速やかに進めましょう。
時間がないなら転職エージェントを積極的に使おう
在職中で転職活動に割く時間がない場合、転職エージェントを利用するのも有効な手段です。
転職サービスを利用するとキャリアアドバイザーが担当者となって、あなたの転職をサポートしてくれます。
具体的には、魅力的な求人案件の紹介や作成した応募書類のチェック、面接のシミュレーション、面接日時の調整、給料などの金額交渉といった大小様々なことを任せられます。
転職者にとって力強い味方となってくれるでしょう。
このように、在職中であっても円滑に転職活動を行いたいなら、転職エージェントを積極的に利用することがおすすめです。
同時に派遣会社の利用も検討しよう
転職活動をする際には、転職エージェントの利用と同時に派遣会社への登録も行うことをおすすめします。
一般的に、派遣会社は派遣業だけを生業にする会社だと思われがちですが、中には有料職業紹介の許認可を取得しているケースもあります。
有料職業紹介とは、企業との雇用契約を直接結びたいと望む求職者を正社員や契約社員として企業に紹介するサービスを指します。
そのため、派遣会社の中には正社員の求人案件を多数扱っている会社もあるのです。
これは、転職エージェントを利用した時と同様のメリットが享受できることを意味します。
さらに、派遣会社ならではのメリットも魅力です。
例えば、紹介予定派遣は派遣会社でしか扱うことができません。
これは一旦は派遣社員として企業に勤め、契約期間を終えた後に企業と求職者の間で正社員としての雇用契約を結べるシステムです。
まずは派遣社員として働くことができるので、会社の雰囲気や実際の仕事内容を確認できるメリットがあります。
離職してから転職活動をするという手も
在職中は目の前の仕事に集中するため、転職活動がはかどらないという人がいます。
先ほども書きましたが、面接は基本平日ですし自由に有給を取得できない環境にある人にとって在職中の転職活動は非常に難しいのが現実です。
そのような場合は、離職後に転職活動をした方が効率的な場合もあります。
ただし、退職前にきちんと生活できる状態に整える必要があるでしょう。
まずは毎日の生活資金を確保することが先決ですがお金に関してはある程度、失業給付金などで賄うことができるでしょう。
失業給付金に関する取り決めは、退職時の状況によって自己都合か会社都合のどちらかに分類されます。
どちらにしても、退職したら最寄りのハローワークに求職の申請に行きましょう。
この際、離職票と求職票の提出が必要です。
その後、7日間の待機期間を経て、雇用保険受給説明会に参加します。
その上で失業認定日が決まれば、失業給付金が支給されることになります。
ただし、自己都合の場合は失業給付金が実際に給付されるまで、3カ月程度かかります。
一方、会社都合の場合では1週間程度で支給されるのが一般的です。
また、もし再就職が決まった場合は再就職手当が支給されます。
ただし、自己都合で退職した場合は給付制限中の内1ヶ月はハローワークの紹介先に就職することが条件のひとつとなります。
もし、ハローワーク以外で見つけた企業に就職が決まったとしても、再就職手当は支払われないので注意しましょう。
また、自己都合による退職であっても、一定の条件をクリアすれば会社都合の退職に変更できることがあります。
例えば、パワハラやセクハラが原因で離職した場合は一度は自己都合での退職として申請していたとしても、後から会社都合の退職に変更することが可能です。
このような条件は他にもありますから、まずは自分の状況を確認することをおすすめします。
できることなら、在職中にハローワークへ赴き、専門家に相談すると良いでしょう。
専門家の意見を参考にして転職活動を成功させよう
転職は人生におけるターニングポイントですので、失敗は避けたいものです。
そのため、慎重に進めるべきですが、一人の力には限界があります。
特に在職中であれば、思う存分転職活動に注力することは難しいかもしれません。
そんなときには転職エージェントや派遣会社、ハローワークのサービスを利用することも検討しましょう。
専門家の意見を参考にすることで、最良の結果を導き出すことができるはずです。