転職活動が思うように進まないと、精神的に疲れてしまうことがあります。
このようなときは発想を変えて、それまでとは違うやり方で仕事を探してみるのも一つの方法です。
例えば、派遣会社に登録をすれば、担当者から自分に合った仕事を紹介してもらえる可能性があります。
この記事では、転職の際に派遣会社を利用する方法について解説していきます。
転職活動期間を派遣でつなぐのはオススメしない
派遣会社は、提供されるサービスの特徴をよく理解した上で目的を持って利用することが大切です。
これといった目的を持たずに働き始めてしまうと、さまざまなリスクが生じてきます。
転職活動期間のつなぎとして派遣で働くのは避けるべき
派遣会社を利用するときに避けたいパターンが、「次の仕事が見つかるまでとりあえず働く」パターンです。
このように、転職活動期間をつなぐ目的だけで派遣社員をするのは、長い目で見たときにメリットが少ないと言えます。
派遣社員はあらかじめ契約期間が決まっているため、無計画に何となく仕事を始めてしまった人は契約が切れた際にその後の進路に悩むことが考えられます。
派遣の仕事と転職活動の両立は難しい
転職活動期間のつなぎとして派遣の仕事をする人は、
と軽く考えているケースが少なくありません。
このような人は、実際に働き始めてから仕事と転職活動の両立の難しさに気づくことが多いです。
転職活動は、新卒の就職活動と同様に企業研究や業界情報の収集からスタートすることが必要です。
その後は、応募書類の提出、面接と順に進めていきますが、慣れない派遣の仕事をしながらだとなかなか活動が進まない場合もあります。
複数の企業に応募する場合は、面接のたびに職場から休みをもらわなければならないなど、スケジュールの調整にも頭を悩ますことになるでしょう。
基本的に派遣社員はフルタイムで働くことが前提の契約なので平日も仕事がある派遣社員は転職活動の繋ぎに向かないと言えます。
転職活動は在職中もしくは退職後に集中的に行うのがベスト
転職活動をするのであれば、在職中に面接までひと通り済ませておくのが良い方法です。
退職してから転職活動をする場合は、活動に専念する期間を設けた方が負担が少なくなります。
しかし、派遣を使って転職のタイミングを変えるのはあり
単に転職活動期間のつなぎとしてではなく、「転職のタイミングをずらす」などの明確な目的があれば、派遣社員も合理的な選択になり得ます。
派遣社員をしながら転職しやすいタイミングを狙う
転職活動は、時期によって進めやすさが少し変わってきます。
求人が多く比較的転職活動がしやすいのが、8月や12月です。
この時期は、社員を募集する企業が増える傾向があります。
退職したのが5月や10月の場合は、派遣の仕事をしながら数カ月転職活動のタイミングを遅らせるのも一つのアプローチです。
紹介予定派遣を利用する方法もある
正社員を希望する場合は、紹介予定派遣の制度を利用する方法もあります。
紹介予定派遣は、契約期間が終了した後に双方の合意があれば派遣先の企業と直接契約ができる制度です。
この制度を利用すると、派遣社員として働いていた企業で後に正社員として勤務ができる可能性があります。
という人は、こういった紹介予定派遣の求人を選ぶとタイミングよく転職ができるでしょう。
実は派遣会社は転職エージェントと同じ役割がある
派遣会社では、派遣先企業の紹介以外にもさまざまなサービスを行っていることがあります。
利用の仕方次第で多様なサービスが受けられるのが、派遣会社の特徴と言えるでしょう。
多くの派遣会社は有料職業紹介の許認可を得ている
派遣会社の多くは、厚生労働省から有料職業紹介の許認可を得ています。
有料職業紹介事業者として認定されると、派遣事業だけでなく就職を希望する人と企業のマッチングもできるようになります。
このような許認可を得ている派遣会社は、正社員の求人も多く扱っていることが多いです。
登録する派遣会社を選べば、派遣の仕事以外の求人も紹介してもらえる可能性があります。
転職エージェントと同様のサービスが受けられる派遣会社も多い
派遣会社には、転職エージェントとあまり変わらないサービスを提供しているところもあります。
転職エージェントは、転職を希望する人と企業の橋渡しを専門にするサービスです。
その人に合った求人を紹介したり、面接のサポートをすることは転職エージェントのサービスのひとつです。
こういった充実したサービスを提供する派遣会社を利用すると、派遣の仕事で転職のタイミングをずらしながら、同時に正社員の求人も探すことが可能です。
どうしてもお金がなくなってしまったら短期のスポットでバイトを
なかなか転職先が見つからないと「生活費が足りなくなるのではないか」などの不安を抱えてしまう人もいます。
貯金が少ない人は、次の仕事が見つかるまでの生活費を補うために、すぐに働ける派遣の仕事を希望するケースもあるでしょう。
実のところ、こういったやり方もあまりおすすめはできません。
お金が必要なときは短期のアルバイトをしよう
貯金や失業保険などを利用してもお金が足りないときは、短期のアルバイトをして稼ぐのが無難な方法です。
派遣会社では、1日単位で働ける企業のアルバイトを紹介していることがあります。
短期で働きたいときは、派遣会社の担当者にアルバイトの求人を希望していることを伝えて相談してみましょう。
日雇い派遣は禁止されている
派遣会社で短期の仕事を紹介してもらうときは、日雇い派遣のルールに反していないかどうかを確認しておく必要があります。
2020年10月現在、日雇い派遣は一部の例外を除いて原則として禁止されています。
よく確認しないまま安易に仕事を受けてしまうと、違法な働き方をしてしまう恐れがあるため注意をしましょう。
日雇い派遣が認められているのは、例外事由に該当する場合のみです。
通訳やソフトウェア開発、秘書などの一部の業務はこの例外事由に該当します。
また、日雇い派遣の仕事が主たる仕事、収入でない場合も例外事由として扱われます。
派遣の仕事の報酬以外に世帯収入がある場合も、例外事由に該当する可能性が高いです。
特徴やルールを把握して上手に派遣会社を活用しよう
派遣会社は、転職活動でもいろいろな形で役立ってくれます。
活動に不安を感じているときは、派遣会社を活用するとスムーズに仕事に就ける可能性があるでしょう。
紹介予定派遣や正社員の求人紹介などを行っている派遣会社は、退職後のキャリアを着実に築きたい人にとっても頼れるサポート役になってくれます。
各社の特徴や派遣のルールを確認して、賢く派遣会社を利用していきましょう。
