
仕事をする上で、昇給はモチベーションを上げるために欠かせない要素となります。
正社員の場合は、勤続年数を重ねていけば、自動的に昇給も行われると一般的には考えられているかもしれません。
ですが、派遣社員の場合は、昇給についてどのような取り扱いがなされているのでしょうか。
派遣社員に昇給は可能なのか、また昇給が可能な場合はどのようにして単価交渉を行うのかということについて解説していきます。
実は派遣社員でも昇給は可能
派遣社員として働いている間は、昇給を望むことはできないと考えている方は多いかもしれません。ですが、派遣社員も方法次第で時給を上げることが可能です。派遣社員の場合は、正社員とは違って年次の昇給はありません。派遣元の担当者が派遣先会社に、派遣社員の経験年数やスキルによって単価交渉を行うことによって、派遣社員の昇給に繋がるようになります。つまり、派遣社員が昇給するためには、自らが培った経験年数やスキルなどを派遣元の担当者に相談し、派遣元の担当者を単価交渉に動かすといったことが必要となるのです。
ちなみに、派遣社員が昇給するということは、派遣会社にとっても大きなメリットとなります。なぜなら、派遣社員のスキル上昇により、仕事の幅が広がることで即戦力となる人材確保にも繋がるからです。派遣社員が多く実績を残すようになれば、派遣会社の評価が上がるだけでなく、今後の業務においても良い影響を与えるきっかけにもなるかもしれません。そのため、担当者も可能であれば派遣社員の単価を上げたいという気持があります。つまり、派遣社員でも昇給自体は可能ですし、むしろ担当者も派遣社員の昇給を望んでいるということが考えられるのです。
派遣先に仕事を認めてもらうことは重要、しかし、、、
しっかりと仕事ぶりが評価され、昇給へと繋がるためには自らの仕事ぶりを認めてもらうようにするということが大切です。
その働きぶりを派遣先会社に対してアピールするのは特に問題ありませんし、必要な行動だと考えられます。
ですが、派遣社員が派遣先企業に直接単価交渉を行うことはルールに違反してしまいます。
何故なら派遣社員の雇用主は派遣元企業で派遣先は派遣会社と契約を結んでいるという構造をしているためです。
派遣先と単価交渉をするのは派遣元の担当者が行うものです。
つまり、派遣社員の昇給を認めてもらうためには派遣元会社の担当者に相談して、派遣元会社の担当者が派遣先会社に単価交渉を行わなければならないのです。
そのためには、自らが派遣先会社でどのような活躍をしたのか、どのような実績を残してきたかということを派遣元会社の担当者に伝えることが大切となります。
実際の単価交渉自体は交渉のプロである担当者にしっかりと依頼するようにしてください。
派遣社員の単価交渉は、しっかりと認められている権利の1つです。
ただ、交渉においてルールが存在しているので、そのルールにしっかりと則って、昇給のための行動を起こす必要があります。
派遣会社にとって派遣社員の昇給はむしろ望んでいることを念頭に置きつつ、自らの仕事ぶりを派遣先会社にアピールしていくとともに、残してきた実績を派遣元会社の担当者が単価交渉の際に用いることができるように準備をしておくことが重要です。
単価交渉を成功させるための3つの方法
では、実際に派遣元会社の担当者が派遣社員の単価交渉を成功させるためには、どのような準備をしなければならないのでしょうか。
派遣社員の昇給を成功させるための方法を紹介していきます。
以下の箇条書きで紹介している内容が、単価交渉成功のための秘訣です。
- 人手不足のタイミングを見極める
- 上長とコミュニケーションを取っておく
- 魅力的な人材を演じる(仕事ができるなど)
人手不足のタイミングを見極める
派遣社員の単価交渉を成功させる方法の1つ目が人手不足のタイミングを見極めることです。
人手不足に悩んでいる会社は、ひとりひとりの社員を大切に扱わなければいけない状態にあります。
特に労働力不足がとりだたされている現代では代わりの人材を探すのも苦労するのでこの問題は非常に重要な問題となっています。
会社を運営していくためには、1人でも多くの社員に協力してもらうことを求めており、それは派遣社員でも変わりありません。
そのため人手不足の会社では、派遣社員の単価交渉に前向きに応じる可能性が高まるのです。
例えば同じ派遣元から派遣された従業員が期間フル満了で退職したり更新拒否をした段階で派遣元に次の発注など確認してまだ人材募集の発注がかかっている様であれば転職も検討していることを前提に単価交渉して貰えないか依頼してみるのも手です。
派遣社員の昇給には、会社の状況を確認してタイミングを見計らうことが1つの鍵となります。
上長とコミュニケーションを取っておく
派遣社員の単価交渉を成功させる方法の2つ目が上長とコミュニケーションを取っておくことです。
会社の上司と積極的にコミュニケーションを図ることで、自分という存在を認識してもらうことが大切になります。
結果的に、自己アピールに繋げることができますし、上長は自らの仕事ぶりを見てくれるようになるかもしれません。
以上から、上長とのコミュニケーションも昇給に必要不可欠な要素となります。
魅力的な人材を演じる(仕事ができるなど)
派遣社員の単価交渉を成功させる方法の3つ目が魅力的な人材を演じることです。
積極的にさまざまな仕事に取り組み、一生懸命に仕事をこなしていくことで、仕事ができるという評価に繋がります。
良い印象を与えるのも昇給には欠かせないポイントの1つになります。
そのためには、仕事ができる人、気配りができる人などと優れた人材を演じる必要もあります。
そして、演じることが魅力的な人材に近づくことができる手段にもなり得るのです。
当然全く仕事ができないのに雰囲気だけ演じていては意味がありませんので、演じるといってもやる事はしっかりやってそれ以上の仕事も積極的に行なって必要な人材であることをしっかりとアピールしましょう。
担当が動いてくれなくても焦らない
派遣元会社に単価交渉を依頼しているのにもかかわらず、担当者が動いてくれないということもあるでしょう。
担当者が動かないことについて不安を覚えるかと思いますが、決して焦らないようにしてください。
基本的に単価交渉は契約更新時に行われます。
担当者は契約更新月を待って、派遣先会社に交渉を行うよう準備している可能性があります。
もし、契約途中で単価交渉の相談を担当者に行った場合には、とりあえずは次の契約更新月まで落ち着いて待つようにしましょう。
仮に、担当者に交渉依頼をしているのにもかかわらず、契約を更新してもまったく交渉が行われないという場合には、他の案件に移るということを検討して担当者に相談するようにしてください。
派遣社員が他の案件や他の派遣会社に移ってしまうことを危惧してすぐに単価交渉を行うかもしれません。
派遣社員の昇給は派遣会社にとってもプラスに働きます。
この機会を担当者も逃したくはないと思っている可能性があるため、以上のように交渉依頼を行うようにしましょう。
派遣社員の昇給についてのまとめ
以上の記述をまとめると、派遣社員もしっかりとプロセスを踏むことで、昇給の交渉を行うことは可能になり、ポイントを押さえれば昇給の交渉を成功させることも決して難しくないということが分かります。
派遣社員にとっても、昇給は1つの権利に値します。
仕事においてさまざまなアピールを会社に対して行うことで、昇給への道を切り開くことも可能になるのです。