派遣社員は正社員と採用条件が違うので長期休暇がとれないと思っている人も多いのではないでしょうか。
昔から派遣社員は福利厚生などの面での条件が悪いことを指摘されてきましたが、現代は人材不足の時代で派遣会社もしっかりと福利厚生を充実させており、さらに「派遣労働者の福利厚生等にかかる均衡配慮」がきちんと義務づけられているので派遣先の福利厚生も一部利用が可能な状態になっています。
そんなな現代の派遣社員の休暇事情はどのようになっているのでしょうか?
福利厚生同様、長期休暇も取りやすい状況になっているのか、気になる派遣社員の長期休暇の現状や取得の仕方などを紹介していきたいと思います。
派遣社員にも長期休暇はある!
派遣社員も夏季休暇や年末年始休みなどの長期連休をきちんと取ることができますが、基本的に長期連休は派遣先の就業カレンダーに合わせた休みになります。
土日・祝日など就業カレンダーで決められた休みは正社員でも派遣社員でも同じ日に休むことができるように、夏季休暇や年末年始休みなどの長期連休も同じ日程で取ることができます。
派遣先企業で配布されている就業カレンダーの休日を確認してみてください。
基本的に休日・祝日が休みの企業や学校関係の仕事は年末年始休みやお盆期間中の夏季休暇があるので派遣社員も長期休暇を取ることができます。
休日出勤があるサービス業やシフト制の仕事の場合は就業カレンダーで長期連休が設けられていないことがあります。
また、派遣社員は正社員よりも福利厚生が手薄になっているイメージがありますが、正社員と同様に公的保険に加入したり、健康診断を受けたり、有給休暇を取得したりすることができます。
さらに、登録している派遣会社によってはレジャーランド・カラオケ・飲食店などの割引優待やキャリアアップの提携スクールでの資格取得支援などさまざまな福利厚生を受けることができるようになっています。
派遣元の担当者に相談するだけでなく同じ派遣元で働いている人の声を口コミサイトなどをみてスキルアップの方法など、どんな風に福利厚生が活用できるのか調べてみるのもおすすめです。
派遣ゆえのデメリットも
派遣社員は自分の経験に合った仕事探しを派遣元の企業にサポートしてもらえるだけでなく、さまざまな職場や業種を経験してスキルアップする時にも次の仕事を選びやすい働き方です。
勤務条件によって正社員と同様に健康保険・介護保険・年金保険・雇用保険・労災保険などの公的保険に加入することはできますが、正社員との大きな違いが給与形態です。
派遣社員は労働時間に合わせた時給での勤務形態となっている為、パートやバイトと同様に勤務をしていない時間は無給となります。
つまり、就業カレンダーによる派遣先の企業で定められた休日であっても夏季休暇や年末年始休みなどの長期連休はすべて無給扱いとなります。
有給休暇を保持している場合は長期連休に有給休暇を充てれば長期連休中の無給期間の給与を補填することができますが、派遣先就業カレンダーに合わせて休日をとる労働契約になっている場合は、有給休暇をとれない可能性があります。
手元に契約書があれば休日条件に「休日は派遣先に準ずる」などの記載がされているかどうか確認してみてください。
就業カレンダーのお休みは基本的に日祝と同じ扱いになるので、休日に有給休暇を使用しないように長期連休に充てることができません。
就業カレンダーに連休がない場合
サービス業など土日や祝日も出勤日になっている企業の多くは年末年始やお盆期間中も営業しています。
その他の企業でも就業カレンダーに長期連休が設けられていない場合は、固定の夏季休暇や年末年始休みがないので通常通りの出勤日となります。
けれど、就業カレンダーに長期連休が設けられていない時でも事前に申請を行えば夏季休暇や年末年始休を取ることができます。
就業期間が6カ月を超えているのであれば有給休暇が付与されているので、正社員同様有給休暇を活用してお休みを取ることができます。
帰省や旅行など人が多いお盆休みや年末年始などを避けて休むことも可能です。
また、有給休暇がない場合も申請すれば長期連休を取れますが休んだ期間は無給となります。
正社員であればうれしい夏季休暇や年末年始休みですが、派遣社員の場合はその分の給与が減ってしまう為、給与をきちんと確認してからお休みするようにしてください。
派遣先で決められた長期連休以外は休みにくいと感じている人も多いとは思いますが、他の正社員や派遣社員などがお休みの時には積極的にサポートしたりして、自分自身が休みやすい環境を作っておくことも大切です。
派遣社員でも休暇は取れる
有給休暇は正社員・派遣社員・パートなどの雇用形態に関係なく6カ月間継続勤務し、全労働日の8割以上を出勤すれば付与されます。
また、派遣社員の給与の支払いは派遣元企業になる為、有給休暇や無給休暇をとる時には前もって派遣元企業への連絡と派遣先企業への相談が必要になります。
派遣元企業への連絡を忘れると有給ではなく欠勤扱いなる可能性もあるので気を付けましょう。
派遣社員も正社員と同様に有給がない時でも無給扱いであれば旅行や帰省などの長期連休をきちんと取ることができます。
長期連休を取得する時に気を付けたいのが事前の派遣先企業への相談です。
人間関係や今後の雇用契約もしっかり考慮して蟠りが残らないように上司だけでなく、同僚へも声掛けをしておきましょう。
特定の理由がない限り休む時は会社が忙しい繁忙期を避けたり、連休が取りやすい日程を相談したりして周囲へ迷惑をかけないように配慮する必要があります。
派遣社員でも正社員でも同じですが、休みの前には自分の担当の仕事を終わらせておきましょう。
引継ぎが必要な仕事であれば書類にまとめて渡して不在中でも周囲が困らないように気配りが必要です。
長期連休明けには職場にお土産を持参してお礼を伝えたり、不在の間トラブルがなかったか確認したりと声掛けを忘れないようにすることで、周囲も気持ちよく仕事ができ休みやすい雰囲気をつくることができます。
夏季休暇や年末年始休みを楽しみましょう
派遣社員も正社員と同じように有給休暇や長期連休を取ることができますが、休みを取る時には仕事をしっかり終わらせて、声掛けなどの気配りを忘れないようにしましょう。
正社員でも派遣社員でも職場の人間関係を良くすることは自分の職場環境を良くすることに繋がります。
気持ちよく休むことができれば、夏季休暇や年末年始休みなどの長期連休中もしっかり満喫することができます。