秘書というと、どのようなイメージがあるでしょうか。
一般的に華やかなイメージを持たれる方が多いかもしれません。
しかし実際のところ秘書の仕事とは、どのようなものなのでしょう。
そして、お給料はどのくらいもらえるのでしょうか。
秘書の仕事内容から、お給料、向き不向きまで、具体的に詳しくみていきますので是非参考にしてみてください。
秘書とは?
秘書の仕事内容は、大まかにいうと上司のサポート業務となります。
そのため自分がついた上司の忙しさによって、仕事の量から内容まで、様々です。
人間的な相性もあるでしょうし、まさにその上司次第で職場環境は良くも悪くもなります。
基本的にはスケジュール管理、出張の手配、お茶出し、電話対応、社内外の打ち合わせの調整などがあります。
平均年収や時給はあまり他の業種に比べて、高いとはいえません。
平均年収は3,260,000円、派遣社員での平均時給は1,399円、アルバイトでの平均時給は1,000円程となっています。
秘書の仕事内容
先ほども軽く触れましたが、秘書の仕事内容は担当する上司により仕事内容も変わります。
では秘書にはどのような種類の秘書があるのでしょう。
会社の場合、社長付き秘書、役員付き秘書が一般的で部長クラスに秘書がいる場合は少ないようですが、大きい会社ではいるところもあります。
また一般の会社の秘書以外にも、大学の教授などにつく秘書や、大きな病院の場合医院長付きの秘書などもあります。
ではそれらの秘書が行う一般的な仕事内容を一日の流れでみてみましょう。
朝は上司より一足早く出社して、上司が出社したタイミングその日に必要な資料や必要な報告を、新聞をとっているなら新聞とともに持っていきます。
そのときに一日のスケジュールの確認をするので、予め頭にいれておかなければいけません。
その後は、社内の人間が上司に面会に来たら通したり、電話などの取り次ぎをしたりします。
また会議がある場合には、資料を予め上司に渡して目を通してもらう、または資料自体の作製や会議室のセッティングをすることもあるでしょう。
お昼になったら急な案件が入ったときのため、また電話対応の可能性があるため、秘書室内で食事をとります。
もし上司からお昼を頼まれることがあれば用意する場合もあるでしょう。
午後も基本的に同じですが、夜に会食の予定が入った場合はお店の予約をいれることになります。
会食にまで付いていくことはないですし、それなりのポジションの人は比較的定時には退社することが多いので、秘書も残業をすることはあまりないのが一般的です。
また大学の先生の秘書という仕事は、企業の秘書とはちょっと内容が異なります。
大体が大学の事務局と先生の間の事務的な仕事を、先生に代わってすることが多いでしょう。
出張に伴う飛行機の手配から、清算書類の作成、研究室の実験の道具などの購入の際の事務手続きなどがあります。
週に一日からという勤務もあるようなので、比較的忙しくなく、時間を融通してもらうこともできるようです。
色々な上司によって、仕事内容が全く変わるのが秘書の仕事です。
会社の社長付きの秘書になるとかなり大変なイメージがあるかもしれませんが、社長になるような人ほど、自分のことは自分でやるという考えの人が多いようです。
秘書の仕事は上司から無理難題を言いつけられても、何から何までやらなければいけないことは勿論ありません。
基本的に仕事と関係のない業務はなく、決まった仕事内容ですので、比較的自分で仕事の予定をたてやすいといえます。
秘書を目指す上であるといいスキルと資格
秘書になるために、持っていると秘書として採用されやすく、採用された後も仕事に活かせる資格があります。
それは文部科学省後援の秘書検定という資格です。
3級、2級、準1級、1級と4段階あり、準1級以上は筆記に加え面接試験もあります。
試験の目的は人から良い印象をもたれる人柄の育成であり、社会人としての一般常識を身につけることを目的とした検定です。
そのため、就職試験のために大学生に学校側で秘書検定の受験を勧めているところや、会社側が就職内定がきまった学生に、秘書検定を受験するように費用を負担して受験を求める企業もあります。
受験生の内訳をみても大学生、高校生、社会人で全体の4分の3を占めています。
それだけ秘書検定は、秘書という枠をこえ社会人としての一般常識や必要なスキルを身に着けるための資格として、社会から認められているといえるでしょう。
秘書検定の資格取得難易度について、令和元年度の第119回 の検定の合格率をみると1級は25.3%、準1級は44.1%、2級は48.9%、3級は52.5%となっています。
秘書として働くメリットは?こんな人にオススメ!
秘書という仕事には、様々なメリットがあります。
秘書の仕事自体、上司の様々な仕事のフォローや、先回りして何が必要であるかということを、考えなくてはいけません。
そのような考え方をできるようになるということは、最近小学生に取り入れられているプログラミング教育にもあてはまる考え方です。
目標を達成するために逆算して、今何をするべきかという考え方を取り入れることを目的とした教育であり、これは秘書だけでなく様々なことに役にたつ能力になるでしょう。
社長や役員といった能力の高い人の元でそういった業務を行えるというのは自分の成長のきっかけになることでしょう。
また会社で問題などが起きた時、秘書は落ち着いて行動しなければいけません。
スケジュール調整を速やかに行い、資料を作るなど緊急の作業が入ることもあるでしょう。
上司への報告、連絡、相談、これは基本のことですがどんな緊急の場合にも、こういったことを秘書は冷静に対応することが求められます。
そういったことから、どんな仕事にも大切な臨機応変に対応する力がつきます。
また、秘書をしていると、普段会えないような、外国からの要人であったり、有名な会社の社長に会う機会もあるかもしれません。
そのような社会で成功している有名な人達のオーラを感じることができるのは秘書の特権ではないでしょうか。
上司の仕事のフォローをして、上司の役にたち、ねぎらいの言葉をかけてもらったときなどは、やりがいを一番感じられるときでしょう。
上司との信頼関係も自分の頑張り次第で上がっていき、更に上司の昇進にまでつながることもあるかもしれません。
そういう場合は自分も秘書として付いていく可能性もありますので、自分も昇進したのと同じ喜びを感じるでしょう。
そのような経験はなかなか一般の事務職では経験できませんので、縁の下の力持ちとしてのやりがいを求める人にはおすすめできる仕事といえます。
反対に、自らが主役となって活躍したいという人にはおすすめできない仕事です。
しかし、社長や役員といったポジションについている人が大事な打ち合わせ等を忘れて欠席してしまい会社に大きな損害を与えてしまうこともあり、その補佐をする秘書という仕事の重要性は高く自分が主役でないからといって決して軽んじていい仕事ではないのも事実です。
また、本来秘書は上司への気遣いが最も大切であるのと、他社の重役のような人とも接することが多いので、初対面の人へも細かい気遣いができて、明るい人柄の方が向いているでしょう。
スケジュール管理においては、暗記力もあるにこしたことはありません。
秘書の仕事は多種多様
一言で秘書といっても、自分がつく上司によって、まったく仕事内容が異なることもあります。
そのためかなりの大企業の秘書だからといって仕事内容が忙しくなるということもありません。
仕事内容に差があるとしても、秘書は上司のサポートというのが基本ですので、縁の下の力持ちといえます。
思ったより派手ではないのですが、やりがいも自分の頑張り次第で得られる仕事であるといえるでしょう。