

そんな気持ちを抱いてお仕事を探す時、未経験可の求人は気軽に応募できる気がして目を惹きますよね。
だけど、未経験可と言ってもそこには企業側から見た色んな思惑も隠されています。
今回は未経験可の仕事とはどういうことなのかを詳細に説明していきますので、是非ご参考にしていただければと思います。
未経験OKってスキルがなくても応募できるんじゃないの?
未経験可と言う募集は良く見かけますよね。
だけど、よく注意してみると「求める人材」「対象者」などの項にエクセル経験や必要な資格などが任意条件として書かれていることがあります。
もちろん中には純粋に未経験可のスタッフを募集しているフロアスタッフ、コールセンターなどの職種も多くありますが、多くの場合、例え未経験であっても他業種でこれまで培ってきたスキルを求めている場合がほとんどです。
そのため、もし応募者が何人もいた場合は、どうしても会社が求めているスキルを持っている方と比べられてしまい、どんなに人柄がよくても社内選考で落選となってしまいます。
未経験可と書かれている場合であっても、ロースキルとイコールではありません。
企業側には具体的に求める人材像があり、そこに合致したスキルを持った人材を探しています。
先ほども少し書きましたが、本当にスキルも求めていない未経験可の求人も当然あります、しかし一般的には業界や職種の経験はないがある程度即戦力として働けるスキルは持っている人を企業側は希望しています。
なんで未経験可の案件って多いの?

そう思われる方も多いのではないでしょうか。
お仕事を探す人にとって、未経験可は幅広く仕事を探す時に有効な条件ですが、実は企業側にもメリットがあります。
実際には下記3つのメリットが企業側にあります。
- できるだけ多くの応募者を集められる
- 未経験でも有望な人をみつけられる
- 事業拡大などでとにかく人が欲しい
できるだけ多くの応募者を集められる
応募者を多数集めるのは大量採用するときとは限りません。
たとえ採用する人数が1人だとしても、企業としては多くの応募があった方が助かります。
何故なら、2人から選ぶのと、20人から選ぶのでは大きく違うからです。
たくさんの応募者の中から、しっかりと人柄や経験をみて自社にあった人材を選べた方が、より良い人材に出会える確率は高まりますよね。
更に少数しか集まらない求人では人が集まるのに時間がかかってしまいますが、沢山の応募が集中するような魅力的な求人にはすぐ応募が入りスピーディーに採用を行える効果も期待されています。
未経験でも有望な人をみつけられる
未経験と言っても、これまでの経験を活かして十分なパフォーマンスを発揮することができる人は多くいます。
そのような人を応募の段階で落とさないためには未経験可とするのが有効です。
例えば、経理・財務の求人があったとして、そこに下記2人の応募があったとします。
- 経理・財務の経験はないが日商簿記の資格があり事務職の経験はある
- 前職は工場勤務で工業部品を作る現場で働いていてオフィスワークの経験はない
この場合多くの企業が1の人を採用すると思います。
1の人も経理・財務の業務経験はないので未経験であることは間違いなく派遣の担当者が1の人にこの案件を勧める事は何も間違っていません。
事業拡大などでとにかく人が欲しい
新店オープンや業務拡大など、すぐにでも人手が必要な場合は未経験者を募集することが多いと言われています。
職種にもよりますが、未経験者であれば一度に多数採用することが可能ですし、経験値の高い人よりも多少単価を下げて採用することもできるからです。
こういった企業側のメリットもあり、未経験可は人気の案件となっています。
未経験可ってどんな物があるの?
それでは、実際に未経験可で募集される仕事はどんな物でしょうか?
企業側の考えを理解すると、あなたの持つ隠れたスキルが見えてくるかもしれません。
業界は未経験だけど同一職種の経験がある
例えば営業職。
不動産会社と製薬会社では全く違う業界であり、必要とされる知識は異なります。
しかし、前職でも営業を行っていた場合は人との交渉術だったり、営業データの分析だったり、これまでの経験を存分に活かして、力を発揮できる素養があります。
企業としても、たとえ業界未経験であっても魅力的な人材を逃したくないわけです。
同一業界の経験がある
これも前職の経験が活かせるパターンです。
職種が変わっても、業界に関する一般的な知識はとても役に立ちます。
例えば派遣会社の労務の求人案件であれば、業界は同じで職種の違う営業として仕事をしていた人は未経験者でも魅力的に映る事でしょう。
派遣法や派遣会社の仕事のフローがわかっているので労務関係の仕事内容を教えるだけで良いわけですから
業界ごとに必要とされる特殊な知識について一からトレーニングする必要はなく、企業として即戦力として期待できます。
さらに、事務職に携わる場合は一般的なエクセルスキル(簡易マクロ、V LOOKUPなど)があれば企業にとっても十分に魅力的な人材になるのではないでしょうか。
IT業界
少し具体的になりますがIT業界。
こちらも探してみると未経験可の募集が多数あります。

と思いますよね。
プログラマーと一口で言っても開発に使われるプログラミング言語は多数あります。
そのため、ある言語での開発経験や知識はあるものの、その会社で用いられているプログラミング言語は未経験という方もいるでしょう。
だけど、他の言語での開発経験があるのであれば、仕事の流れは把握しているでしょうし、しかも一度別の言語を習得した経験があれば、新しいものであってもハードルは低いですよね。
以上のように未経験といってもこれまでの知識・経験・スキルを活かせる人材を企業も求めている場合が多数です。
求人を探す場合に、これまでのご自身の経験と近い業界または職種を選んでみるのも一つの手でしょう。
未経験でロースキルでも応募できる案件を探すには
さて、これまでは未経験であっても、経験やスキルを持っている場合のお話をしてきましたが、未経験でスキルも経験もない場合や、まったく新しい業種・業界にチャレンジしてみたい場合はどうしたら良いでしょうか。
求人欄で
- 人柄重視
- 事務未経験OK
- 急募
- 大量募集
と記載されているもののうち、「尚可」や「経験者歓迎」と書かれた任意の条件が無いものは未経験かつロースキルでも応募できる可能性が高いです。
その理由は、業務拡大などで早急に多くの人を採用したいと考えられます。
こういった案件であれば、新たな業種・業界であっても未経験・ロースキルで飛び込むことができるチャンスが増えます。
未経験可かつスキル不足を問われない業種としては、コールセンターや接客業での求人が多く見られます。
いずれも、入社後にはそれぞれの業界に合わせた専門的な知識を身につけていく必要はありますが、まずは「人柄」を重視する傾向がみられます。
お店に行ったときや商品の問い合わせ窓口に電話をした際、やはり感じの良い店員さんだと気分が良くなりますよね。
そこで身につけた知識や経験があれば、次の転職の際にスキルとして役立つものになる可能性もあります。
スキル不足に不安がある場合は、まずは興味のある業界に飛び込んでみて経験を積むのも将来に向けての投資になるかもしれません。
また昨今需要の高まってきているシステムエンジニアやウェブマーケターといった専門職も、未経験で入るためのオンラインスクールを受講して異業種からスキルチェンジする人も増えており、今までの社会人経験で培ったマネジメント能力やコミュニケーション能力など既存の業種の人があまり磨いてこなかったスキルを武器に活躍している人もいるようです。
こういった業務外での自己投資を行って高単価な仕事を目指してみるというのも1つの手だと思います。
前職の経験も活かしながら新しい仕事にチャレンジ
一見、関係のないように見えるこれまでの経験も企業側から見たらとても魅力的なスキルかもしれません。
次のお仕事に結びつくきっかけとなるかもしれません。
また、全くの未経験であっても条件によってはチャンスはあります。
そこで経験を積んでスキルを伸ばすこともできますよね。
ぜひ、ご自身にあった仕事を探してみてください。