- 募集していた労働条件と違う
- 違法な労働をさせられる
- パワハラやセクハラ、派遣差別が酷い
などなど、このまま仕事を続けたいと思っていても労働環境がそうさせてくれないことってありますよね。
しかし、せっかく仕事が決まったのにこのまま辞めるのは気が引きます。
だからと言って労働基準法や派遣法に違反している職場で働き続けるのは長期的に考えてデメリットの方が多いです。
働きたくない会社で働き続けるのは精神衛生的にもよくないでしょう。
そんな時頼りになるのが雇用保険の失業給付金です。
今回は上で上げたような雇用主や派遣先に問題がある場合に退職した時に失業給付金は貰えるのか解説していきます。
そもそも失業保険ってなに?
はじめに失業保険についておさらいしておきましょう。
失業保険は雇用保険制度で受給できる給付金の1つで正式名称は『求職者給付』と言います。
受給するには雇用保険に失業日までの2年間で12ヵ月以上加入していて(会社都合で退職の場合は例外あり)なおかつ転職する意思が必要となっています。
因みに失業保険が含まれている雇用保険制度は労働者の雇用安定や促進を目的に作られた制度で失業中に収入が途絶えてしまった時に生活できるようにしたり、再就職が決まった際にも祝い金が出ると行った非常にお得な制度となっています。
加入条件は
- 31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること
- 一週間の所定労働時間が20時間以上であること
この2つを満たす必要があります。
1つ目の『31日以上雇用が継続される見込みがある』は期間の定めがなかったり雇用契約に期間の定めがあるが更新規定があり31日未満で雇い止めになることが明示されていない場合が対象になるのでアルバイトなどであっても加入条件を満たすことができるので基本的に週20時間働くことができる求人であれば加入条件を満たしていることになります。
雇用保険料は業種や賃金によって異なりますが、自分の状況から導き出された保険料を雇用主(派遣社員の場合は派遣会社)と折半してお給料から支払う必要があります。
有期契約の派遣社員であれば殆どの場合、3年で一度派遣先を変える事になりうまく派遣先が決まらない場合は退職する事にもなりかねませんから雇用保険は確実に入っておきましょう。
なお、条件を満たしている場合は強制的に加入させられるので特に手続き等は必要ありません。
時短勤務をするなどの時は週20時間に気をつけて契約してみましょう。
自己都合だと失業保険が貰えないって聞いたけどホント?
たまに自己都合だと失業保険を受給できないという話を聞くことがあります。
だから自分からで会社を辞めてはいけないという人がいますが、実はこれは嘘です。
たとえ自己都合であったとしても雇用保険に加入しているのであれば失業保険を受給することができます。
しかし、自己都合で退職してしまうと3ヵ月の給付制限を受ける事になり会社都合と比較して不利になってしまうのは事実です。
なので、可能な限り会社都合での退職したほうがいいのですが、自己都合退職であったとしても給付制限を受けないケースがあります。
退職の理由となったことの原因が会社側にあり、その原因に違法性があったる上でその裏づけが取れる場合に自己都合から会社都合に離職理由を変更することができ給付制限などの不利な条件なく失業保険を受給することができます。
自己都合から会社都合に変更する時は下記の書類が必要になります。
もしパワハラを受けているなど正当な理由がある場合は失業保険などを意識して退職届を書いたほうが良いでしょう。
区分 | 離職理由 | 書類 |
---|---|---|
1A | 解雇(1Bと5E以外) 倒産手続き 手形取引停止 |
|
1B | 事業所廃止 事業再開なし |
|
2A | 雇用3年以上で雇い止め |
|
2B | 雇用3年未満で雇い止め |
|
2C | 雇用3年未満で契約満了 |
|
2D | 契約満了(2A~2C以外) | - |
2E | 定年 移籍出向 |
- |
3A | 退職勧告 |
|
3B | 事業所移転 |
|
3C | 正当な理由のある自己都合退職(3A、3B、3D以外) |
|
3D | 正当な理由のある自己都合退職(雇用6~12カ月未満) |
|
4D | 正当な理由のない自己都合退職 | - |
5E | 本人に責任がある解雇 | - |
労働条件が違うなどの理由で退職する際はどうなの?
先程違法性があるなどの場合は給付制限等を受ける可能性があると説明しましたが就業前に提示された労働条件と実際の労働条件が異なっていた場合も自己都合から会社都合へ変更することができることがあります。
ただ、労働条件の中でも法令によって労働条件の明示が義務付けられている、賃金、労働時間、就業場所、業務内容等の中で相違がある必要があります。
よくあるのが事前に聞いていないような長時間労働があって退職するというケースがあります。
長時間労働や残業に関する問題も労働時間に関する記述が関係しているのであまりにも労働時間が長すぎるなどの場合は事前にハローワークに相談してみると給付制限なく失業保険を受給できるかもしれません。
長時間労働で退職して特定受給資格者と認定してもらえるケース
では長時間労働で会社都合の退職と認めてもらうにはどの様な条件が必要なのでしょうか?
基本的に離職の直前の6ヵ月の間のうちに3ヵ月連続して45時間、1ヵ月で100時間又は2~6ヵ月平均で月80時間を超える時間外労働が行われていた場合に認定されるものとなっています。
なので、上記の条件に当てはまっているかタイムカードなどをチェックしてみましょう
もし条件が当てはまっている様であればタイムカードの写真をとるなどして証拠に残した上でハローワークに相談して問題内容であれば退職するという方法をとると良いでしょう。
退職する時は自分が不利にならない様にしましょう
今の職場に不満があるけどお金の問題もあり中々退職するほど腹をくくれない時は一度自分が給付制限なく失業保険を受給できるかハローワーク等で確認してみると良いかもしれません。
あなたが気がついていないだけで実は違法な環境での労働を強いられていたり、普通ではないほど長時間労働させられているなどが発覚して給付制限なく失業保険を受給できることもあります。
違法な環境で働くことは長期的に見て何も良いことはありません。
労働条件が違ったり長時間労働を強いられるなど職場がブラックだと感じた場合まずは辞めるという事を前提にハローワークなどに相談してみる事をお勧めします。
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