転職活動をしていても、仕事が決まるまでの生活には当然お金が掛かりますから、とりあえずの稼ぎ口としてアルバイトを考えることもあるかもしれません。
ただ、安易にアルバイトに走ってしまうのは考えものです。
把握しておきたい注意点もあるため、ここで内容を確認した上でどのように転職活動をすべきなのか見ていきましょう。
前提条件として就職活動中のアルバイトはおすすめしません！
基本的に転職活動中のアルバイトは控えた方が良いでしょう。
その理由の一つが、転職活動のための時間に制限が掛かるからです。
アルバイトをしている間は大事な仕事探しができませんし、せっかくの募集のチャンスを逃してしまう可能性があります。
常にマッチする求人があるとは限らない状況で、アルバイトがあることで面接にも行けないようでは本末転倒です。
仕事中で企業からの電話に出られないことも考えられますので、アルバイトが足かせになってしまうこともあるでしょう。
また、アルバイトを辞めたい時に辞められない場合も、困った事態に陥ることが考えられます。
せっかく内定をもらったのに、アルバイトとの兼ね合いで中途半端となってしまっては双方への迷惑にならないとも限りません。
加えて注意したいのが、妥協が生まれてしまう可能性があることです。
それなりにアルバイトで稼げることもありますので、
という気持ちが芽生えることもあるでしょう。
しかし、それによって今後の転職活動が疎かになる恐れがありますし、年齢的な制限も出てくることを考えると早い内に転職を成功させてしまった方が後々に苦労をせずに済む可能性が高いと言えます。
よって転職期間中のアルバイトはおすすめできないというわけです。
アルバイトをするぐらいなら計画的に退職して失業給付を
転職活動中の生活費を確保する方法として繋ぎのアルバイトで収入を得るという方法以外にも、失業保険による収入をあてにする選択肢もあります。
雇用保険に加入して一定の労働期間があれば、所定の手当をもらうことができますので、アルバイトをせずともある程度の費用を捻出することが可能です。
生活に余裕を持ちながら転職活動にもじっくりと時間を掛けられるようになれば、満足のいく仕事探しがしやすくなるはずです。
ただ、失業給付金を受け取るには満たすべき条件があります。
基本的に転職を理由に退職する場合は自己都合となりますが、その場合は離職日から遡って2年の間に被保険者期間が通算12ヶ月以上必要です。
一方、会社都合の場合は離職日から遡り、1年の間に被保険者期間が通算6ヶ月以上必要という条件になっています。
なお、特定理由離職者に認定される場合であれば、会社都合と同等の条件を当てはめて失業給付金を受け取ることも可能です。
特定理由離職者とは、例えば会社の人員整理の希望退職者に応募をした場合や事業所の移転等で通勤が困難になった場合などが挙げられます。
もしも現職が非正規ならば、期間満了まで勤め上げることで会社都合にすることも可能ですので、それまで待ってから退職をするのも良いでしょう。
自己都合と会社都合とでは、失業給付の開始時期等にも違いがあります。
会社都合の場合は優遇措置があり、失業給付金を受け取れるまでの期間が最短で7日となっています。
また、最大支給額は約260万円です。
かたや自己都合については、受け取れるまでの期間が待期期間の7日間に加えて、原則2ヶ月の給付制限期間が設けられます。
ちなみに、以前は給付制限期間が3ヶ月でしたが、2020年10月1日より原則2ヶ月に短縮されました。
最大支給額も最大で約118万円となり、会社都合の場合と内容が異なります。
また、一定の条件を満たすと再就職手当を受け取ることが可能です。
仕事が決まったお祝い金のようなもので、この存在も念頭に置いておくと良いでしょう。
自分が諸々の条件に当てはまるかどうかについては、ハローワークで詳しく教えてもらうこともできます。
退職までに確認しておきましょう。
どうしてもアルバイトが必要なら日雇いバイトを
人それぞれで状況が異なりますので、中には繋ぎのアルバイトが必要という人もいるでしょう。
そういった場合は日雇いのバイトを選択肢に加えておくのがおすすめです。
ごく短期で働くことができますし、とりあえずの資金だけを集めて転職活動に集中することができます。
日雇いバイトの内容は様々で、引っ越しやイベントスタッフ、工場内軽作業など様々な仕事から選べます。
高時給の仕事も沢山ありますので、集中的にまとめて稼ぐことも可能でしょう。
派遣会社に登録しておくのも吉
まだ派遣会社への登録を行っていないようなら、転職活動に併せて利用してみるのもおすすめです。
正社員求人を探したいのに派遣会社？
と思う人も多いでしょうが、多くの派遣会社では有料職業紹介の認可を得ているところが多く、正社員を希望する人も募集企業を紹介してもらうことも可能です。
有料職業紹介の許可を得ているのでいわゆる転職エージェントの機能を備えていますので、サポートを受けながら仕事探しをすることができます。
転職に際しての悩み相談も行うことができますし、一人で悩みがちな仕事探しにおいて心強い存在となるはずです。
日雇いバイトの斡旋も行っているため、単発で稼ぎながら転職活動を行うこともできるでしょう。
条件を伝えておけば、それにマッチする求人を紹介してもらえますので便利です。
もしもスムーズに転職先が見付からないようならば、紹介予定派遣を利用するのも良いかもしれません。
これは派遣会社特有のメリットで、昨今利用する人も増えています。
紹介予定派遣の特徴とも言えるのが、直接雇用を受けられるチャンスが生まれることです。
通常の派遣と違い、派遣先企業での直接雇用が前提とした制度であり、派遣スタッフとして働いた後に双方が合意すれば正社員や契約社員として採用をされる可能性があります。
一般的な派遣では期間が終わった後の先がないことでの不安が尽きないものですが、この働き方ならば先に繋がる可能性がありますので、正社員を目指したいという人でも張り合いが持てるはずです。
それに、まずは働いてみてからその企業へ入社したいのかどうかの判断ができますので、自分に合った仕事を見極めやすいというメリットもあります。
派遣会社ならこのような働き方もできるため、転職活動の際には一考してみると良いでしょう。
失敗のない転職活動をするために
転職活動時のアルバイトが悪いということはありませんが、転職活動の足かせになってしまう可能性があることは理解しておきましょう。
しかし、可能であれば日雇いアルバイト止まりにしておく方が良いです。
失業給付金の活用をはじめ、短期バイトや派遣会社の利用という選択肢もありますので、長期のアルバイトだけに拘る必要はありません。
限られた時間を上手に使い、有意義な転職活動を行えるようにしましょう。
