ライタープロフィール
工場勤務の傍らオンラインプログラミングスクールを受講し、業界未経験から派遣プログラマーとしてIT業界へ転職。
いくつか派遣先を変え現在はフリーランスエンジニアをしています。
職業が派遣社員や非正規と聞くと、安定していない、お給料が少ない、社会的な信用がないなど色々なデメリットを思い浮かべることでしょう。
しかし、派遣社員という働き方を適切に選択することで実は非常に有利な結果を得られることもあるのをご存知でしょうか?
今回は契約社員から派遣社員になり案件を変える毎に時給を上げついには時給単価5,000円以上のフリーランスエンジニアになった私がその実体験を元に派遣という働き方への思いを書いていこうと思います。
部品工場で期間工として単純労働の毎日を送っていた
私は今でこそ時給5,000円のエンジニアとして仕事をしてそれなりに充実した毎日を過ごしていますが、ほんの数年前まではとある自動車関連企業の工場で契約社員として働く所謂『期間工』というやつでした。
期間工は主に自動車関係の工場で期間契約社員として現場仕事をする人達の事を言います。
仕事内容は車を組み立てたり車に載せる電子部品を組み立てたりという仕事の中で自分に割り当て当てられた仕事だけを毎日繰り返し行うというものでした。
ご存知の方もいると思いますが、期間工として働く人たちの中では一部、期間工として働く様になることを『期間工堕ち』などと自分達で言ってしまうほど社会的信用は低い仕事です。
ただそれに反して給料が非常に高く単純作業の繰り返しな為、学歴もスキルもない一部の人には人気な仕事でもありました。
無料、もしくは格安の寮に住むことができ残業が長時間に及ぶ上、雇用形態はさて置き日本を代表する大企業で働く為交代勤務なため交代勤務手当てや夜勤手当もしっかり支給され3食とも社員食堂を利用することができるので中には契約更新の上限である3年間で1,000万円以上貯金する人もいるぐらいでgoogleで『期間工 ブログ』と検索すると貯金額を公開している方も多くいます。
実際に私も数年働いて23歳の時に1,000万円を少し超えるぐらいの貯金をしていましたし、同僚にはそれ以上の貯金をしている人が何人かいました。
専門学校を中退して学歴もスキルもなかった私にとって低賃金な正社員より賃金が高く貯金のできる期間工はまさに最適な仕事でした。
しかし、数年間期間工を続けていくうちに

当漠然とした不安が湧いてきました。
当初は10年ほどかけて3,000万円ほど貯金してセミリタイアすることを目標にしていましたが、よくよく考えてみると3,000万円でリタイアしようなど無謀な話だしその後どうしたらいいのかと1,000万円溜まったあたりから私はようやく気が付き始めたのです。
そして今までの自分の経歴などを考えるとこのままでは不味いと思い今後の人生について考える様になりました。
プログラミングとの出会い
危機感を感じた私は
- 給料が高い
- 専門的なスキルか資格が必要
- 需要が高い
- 大学を出ていなくてもできる
という4つの条件を満たした仕事をひたすら探す日々を送っていました。
そして最終的に『プログラマー』と『公認会計士』の2つまで絞りそれぞれの仕事についてより詳しく調べることにしました。
結果、

とお気楽に考え、退職前に試しで公認会計士の専門学校で去年まで使われていたテキストを使って勉強しようとヤフーオークションで参考書や試験の過去問を落札しました。
そして送られてきたダンボール4つ分のテキストとディスクを見てお恥ずかしながら諦めました。
それ以降、自分にはプログラミングしかないと思い、まずはプログラミングのテキストで勉強し最近はAIなどに使われているデープラーニングがアツいという事でPythonというプログラミング言語を勉強しようと決めPythonの書籍を1冊と無料のプログラミング学習サービスでPythonの勉強を一通りした段階で『これなら行けそう!!!』と思いプログラミングスクールを受講し始めてこの業界へ足を踏み入れることとなります。
最初の就職先は派遣エンジニアという道を選択
プログラミングスクールのカリキュラムも終了間近となったタイミングで転職活動をスタートしました。
初めはプログラミングスクールのキャリアコーディネーターに相談して正社員への転職を考えてみましたが、やはり業界未経験という足枷は大きく、募集しているところは給料が低い会社が多い上、理想としている開発ができる会社はあまりなかったというのが当時の実情でした。
そこで正社員以外でアルバイト、インターン、派遣社員などでエンジニア求人を見ていく内に派遣の求人だけ未経験でも給料が高い傾向にあることに気がついたのです。
そこでエンジニア求人に特化している派遣会社数社へ登録して担当者さんと相談しながら実際の案件を見ていたら未経験者でも時給1800円程で働くことができて、派遣なので経験に応じて能動的に現場を変え単価をあげることで正社員になるより理想とするスキルセットを学びながら高い給料を貰う2つの事を両立することが可能だと知り初めは派遣社員として業界に入る事を決めました。
結果として一番初めに入った案件では時給1,800円程で多少残業もあったので月のお給料は大体30万円ほど、派遣先では業界で有名なossのコミッターをしているほど優秀なメンターとも出会い業界未経験ながら非常に条件のいい状態で業界デビューを果たすことができました。
業界未経験からシステムエンジニアになるなら派遣から入るのがおすすめ
そんな未経験から派遣社員として業界入りした私ですが、一年と数ヶ月で気がつけば時給が2,400円を超えプライベートでも普段使いしている言語なら好き勝手アプリケーションの開発ができるスキルを手にして2年経たずフリーランスで案件を取れるようになり現在では更に高額な単価を獲得することができるようになりました。
今後これが継続できるかわかりませんが、ひとまず期間工時代に思い描いていた『専門的なスキルが必要で需要が高く高単価な仕事』につくことができたのです。
この記事を見た人の中には

と思われる人もいるかもしれませんが、正直現在のスキル感であれば同年代の平均年収を超えた条件で正社員として転職することも難しくなく、実施にそういったオファーも頂いている状態です。
とりあえず短期的な目標は達成したと思ってもいいのではないかと自分では思っています。
そして、『その目標を達成するにあたって最も良かった判断は何か』と問われれば、間違いなく『派遣エンジニアという道を選んだこと』と答えます。
正直一番初めの職場を正社員のSESなどにしていたら給料が低い割に楽しくない現場で仕事をさせられモチベーションを保てなかったと思いますし、何より今ほどスキルが身についていなかったと思います。
実は派遣エンジニアとして転職直後から毎月30万円ほどお給料を貰えていたおかげで躊躇なく自己投資をすることができました。
新しく身に付けたい技術の書籍やUdmeyのような動画教材の購入、勉強会やもくもく会への参加など自己投資にはお金を惜しまずにすみました。
これは業界未経験にも関わらず正社員より高い給料を貰える派遣だから出来たことだと今ならはっきりとわかります。
なのでもしあなたが業界未経験でシステムエンジニアになるなら派遣エンジニアという選択肢も候補の1つに考えて見てほしいと思います。
派遣からシステムエンジニアになってその先へ
システムエンジニアという仕事は転職時に実務経験が何よりも重要視されます。
学歴を見る会社もありますが、基本的に超有名企業の重要ポジションでなければ学歴は関係ないと思って問題はありません。
故に、派遣社員からシステムエンジニアになって実務経験を積み努力してスキルを身につけることができればいずれ大手企業の正社員エンジニアになることも難しくないのです。
派遣社員に抵抗感がある人も多いと思いますが、需要過多で転職が容易なエンジニアなら派遣社員から業界入りしようとそれが雇用の不安定さと直結するわけではありません。
ぜひ今回の記事を今のあなたにどの働き方が良いのかという検討材料にしていただければと思います。