転職する人の多くが所得を落とすって聞くし、資格を取るといっても社会人になってからの資格取得って意味あるの?
派遣で事務系の仕事をする人は多いですが、人に差をつけるという意味でも資格は持っておいて損にはなりません。
資格はスキルを客観的に証明してくれるもので、転職の際に有利になったり、時給アップにも繋がるのです。
ちなみに世の中には様々な資格がありますが、この記事では事務系の仕事において、特に強みとなる資格について紹介します。
派遣社員は転職をきっかけに簡単に時給が上がる
事務系の仕事は未経験や資格不問で募集している事が多いですが、実際は実務経験や資格の有無によって待遇やその後のキャリアアップも違ってきます。
そもそも派遣社員は派遣会社と契約しており、正社員やパート、アルバイトなど勤務先に直接雇用されている立場とは違います。
即戦力として期待されており、その分時給も高めに設定されているのです。
もちろん会社側が求めているスキルを持ち合わせていなくても、雇用期間中に時給を下げられるような事はありませんが、雇用期間が終わった後に再契約となる可能性は少なくなるかもしれません。
一方で、実務経験が豊富で仕事にも役立つ資格を持っている人材は重宝されます。
転職を考えた時も、経験や資格が大きな武器となり、容易に時給アップも狙えます。
スキルに関しては、とにかく働き続けて経験を積んでいくしか方法はありません。
しかし資格は勉強すれば取得可能で、自分の努力次第です。
特に派遣社員として働く場合は、この努力が給料にも直結するため、積極的に資格取得を目指す価値はあるのです。
派遣社員であれば適切なタイミングに適切なアピールポイント(資格)を持っていれば非常に高い確率で時給をアップさせる事が可能なのです。
ではどの様な資格があると良いのでしょうか?
今回は下記オススメの資格を3つをご紹介していきます。
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
- 日商簿記1級
- ITパスポート
事務職を目指すなら取っておきたいMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
https://mos.odyssey-com.co.jp/index.html
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)は、WordやExcelなどMicrosoft Office製品の使用スキルを証明してくれるマイクロソフトが行なっている国際的な資格です。
そもそも現代社会は、どのような仕事においてもパソコンを利用します。
特に事務職はパソコン操作が出来なければ仕事になりません。
そして、ほとんどの会社でWordやExcelが使われており、求人票にも「WordとExcelが使える方」と応募条件を指定しているケースも多いです。
つまりMOSを取得していると、パソコンスキルがある事を曖昧な表現ではなく、明確にアピール出来るという訳です。
ちなみにMOS試験科目はWordやExcelだけではなく、PowerPoint、Access、Outlookなど全部で5科目があります。
Wordは文書作成、Excelは表計算、PowerPointはプレゼンテーション資料作成、Accessがデータベース管理、そしてOutlookがメール作成やスケジュール管理のためのソフトとなっています。
職場によって使用頻度の高いソフトは違いますが、全ての科目の取得を目指すも良し、目的によって科目を選ぶ事も可能です。
またオフィスソフトにバージョンがあるように、MOS試験も2010・2013・2016という3種類のバージョンがあります。
仕事で使うバージョンを選ぶのが賢明ですが、迷う場合は一番新しいバージョンを選択しておくのが無難です。
勉強方法は独学、または通信講座や通学講座などがあります。
独学の場合はまず、専門用語が理解しやすく知識不足な部分をカバーできるテキストや問題集を選ぶ事がポイントです。
実際にオフィスソフトを触りながら学習していきますが、テキストを読んでもわからない箇所はインターネット検索をして、自分で答えを導き出すしかありません。
時間と労力はかかりますが、普段からパソコンに慣れている人なら合格も不可能ではありません。
ただパソコンに慣れていない人や、短期間で資格取得を目指したい人は、通信講座やスクール通学を選択した方が効率的に勉強出来ます。
しかし、現状あなたが実務でOffice製品を使っているのならテキストや問題集で勉強した内容をすぐ実務で利用してみるという勉強方法を強くオススメします。
実務での利用がもっともスキルが身につきやすく、応用感も身につきます。
やり慣れていない方法を使うと最初は少し時間がかかってしまうかもしれませんが、しっかりとした機能を使うことは最終的に効率化にもなり一石二鳥です。
是非試してみてください。
あったら便利日商簿記1級
https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping
日商簿記は1級から3級まで、内容の難易度によってレベルが分かれています。
まず簿記3級は、商業簿記の基礎的な知識を習得出来ていると証明されるもので、売掛管理や仕訳等の基本的な経理業務が行えるレベルです。
簿記の知識を持っていない人でもオフィスワークは可能ですが、簿記3級の勉強をしてきた人は、勘定科目や借方貸方、費用収益なども理解出来ているため、伝票を見てすぐにソフトへ落とし込めるスキルが強みとなります。
また少し難易度が高くなるのが簿記2級ですが、製造業の事務への転職を考えている人は確実に2級を取得した方が良いです。
2級は商業簿記だけではなく、工業簿記も出題範囲となっており、工業簿記を学ぶ事で「物を作るためにかかる費用」について理解出来ます。
もちろん製造業でも3級レベルで十分としている所が多いですが、2級レベルの知識があると仕事の幅が広がるかもしれません。
そして超難関とされるのが日商簿記1級です。
合格率が10%を下回る時もあり、3級と2級の知識が十分についている上で、さらに猛勉強が必要になります。
経営管理や経営分析にも対応出来るレベルで、合格すると税理士試験の受験資格が取得出来ます。
事務の仕事では1級レベルまで求められる事はまずありませんが、持っていて損にはなりません。
逆に高い知識と技能を持ち合わせているとして評価も高まりまし経理などより高度なスキルが必要な事務の案件に入る事ができ時給が大幅に上がることも期待ができます。
簿記の勉強方法は、3級と2級なら独学でも合格を目指せます。
一般的に簿記について何も知らない状態で勉強を始めた場合、3級レベルの知識を得るまでに3ヶ月かかると言われています。
最初はテキストをよく読んで簿記の仕組みについて学び、内容が理解出来たところで予想問題や過去問題に取り組んでいきます。
とにかく問題の量をこなしていく事が大事で、何度も繰り返していけばコツも掴めます。
一方、効率良く学習を進めていきたい人や1級を目指す人は、スクールや通信教育校を利用した方が安心です。
合格に向けて学習カリキュラムが組まれており、テキストも用意されているので自分で準備する必要はありません。
特にスクールなら専任の講師がいるため、わからない箇所も質問して随時解決できるメリットがあります。
スクールの場合当然お金もかかってしまいますが、自己投資だと思い時給を上げて投資を回収することを目標に行なってみることをオススメします。
スクールに通わず時間をかけて取得するより、お金をかけて素早く資格を取得して早々に時給を上げてしまった方が最終的な所得を上げることも可能でしょう。
これからの時代に必要なITパスポート
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
事務なのにITパスポート?
まだあまり認知度は高くないですが、ITパスポートも転職に有利な資格です。
経済産業省管轄の国家試験で、IT機器を使って仕事が出来る事が証明できる資格であるため、持っておくとライバルと差別化出来ます。
経営全般やIT全般、情報セキュリティの基礎知識が身に付けられますが、情報処理技術者試験の中では比較的取りやすい資格です。
しかし、システムエンジニアを目指す訳でないならこの資格でも十分な知識を身につける事が可能です。
実際、最近では社会人だけではなく、高校生や大学生も多数受験しておりIT化が進む事が確定している現代においてその重要性は増していく事でしょう。
事務職もITパスポートは有効な資格となり、社内ネットワークの整備や会社のWebサイトの更新といったスキルは大きなアピールチャンスになります。
また、実際にネットワークやwebサイトに関係する業務を行わないとしてもITリテラシーの高さは企業からして評価できる項目の1つと言えます。
ちなみにITパスポートの勉強方法は、テキストや参考書を読んで用語の意味を理解する事から始まります。
用語の意味がわからず勉強を進めても頭に入ってこないため、まずは徹底的に基礎知識を身に付けていかなければいけません。
そして、ある程度内容を理解出来たところで、過去問題にも取り組んでいきます。
過去問題を解いていくと、出題頻度の高いテーマや用語も把握出来ます。
元々情報処理の知識がある人なら1~2ヶ月程度の勉強時間で合格を目指せますが、全く知識がない人は3ヶ月ほど勉強時間も必要になります。
尚、この資格をきっかけにシステム開発のヘルプデスクの仕事へ転職する方がいますが、開発関係の求人は非常に時給が高くヘルプデスクであっても時給2,000円以上の仕事もあり、これをきっかけにシステムエンジニアへのキャリアチェンジに成功すると時給3,000円以上も夢ではありません。
是非時給を上げてみたいと思うならITパスポートを取得してみてはいかがでしょうか?
職場に合った資格取得を目指そう
働きながらの資格取得は簡単な事ではありませんが、スキルアップを目指して勉強を頑張っている人は多いです。
派遣で事務職として働く場合、MOSや日商簿記1級、ITパスポートだけではなく、他にも有利になる資格はたくさんあります。
大切なのは自分の働きたい、目指している職場で役に立つ資格取得を目指す事です。
勉強中は苦労しても、無事に合格出来れば、その後の可能性もどんどん広げられるのです。