大学の卒業が近くにつれ卒業後の進路を真剣に考える様になると思います。

その進路の1つとなるのが大学院です。

より専門たきな知識やスキルを身につけたかったり時代背景的に今就職活動をするよりも大学院を出たあとに就職活動をした方が有利だからなど様々な理由で大学院への進学を検討する事でしょう。

しかし、大学卒業後の進路は自分の人生へダイレクトに多大な影響を及ぼすので簡単には決めかねている事でしょう

今回はそんな大学院への進学について紹介していきます。

大学院ってなに?どんなところ?


今大学院への進学を考えている人にとっては今更な事ですが、簡単に大学院についておさらいしてみようと思います。

大学院と言っても実はいくつかの種類があります。

  • 学部を持つ大学院
  • 大学院大学
  • 独立研究所
  • 専門職大学

大学院へ進学する際はそれぞれの特徴を理解して進学する必要があります。

学部のある大学院

学部のある大学院とは基礎となる学部組織がある大学院のことで、例えば理学部のある大学に理学研究がありと言った様に学士課程の上級機関という位置づけとなっています。

学士課程で学んだ知識を発展・応用させてさらに高度な専門的な研究を行う場所が学部のある大学院です。

大学院大学

大学院大学とは学士課程を持たない大学院を中心とした機関のことを言います。

学部のある大学院では学士課程の上級機関という位置づけでしたが、大学院大学では大学院の下級機関(大学)を持っていないのです。

『政策研究大学院大学』や『総合研究大学院大学』がこの大学院大学に当たります。

独立研究所

日本の大学院の研究科は学部のある大学院の学部を基礎として組織されることが一般的ですが、独立研究所は学部に基礎を置いていない機関を言います

『東京大学大学院新領域創成科学研究科』、『京都大学大学院情報学研究科』、『立命館大学大学院先端総合学術研究科』などが独立研究所となっています。

専門職大学院

大学院は基本的に研究に主眼を置いていますが、専門職大学院は研究ではなく専門的な技術や知識を磨き『高度専門職業人』の育成を目指す大学で実務に根差した大学院と言えます。

『法科大学院』、『教職大学院』などが専門職大学院で卒業するとそれぞれ法科大学は『法務博士』、教職大学院は『教職修士』と言った学位が授与されます。

大学院に進学することのメリット・デメリット


さて大学院についての簡単な説明はしましたが、そんな大学院への進学にはどの様なメリットとデメリットがあるのでしょうか?

進学について考える前にしっかりと把握しておきましょう。

大学院に進学するメリット

大学院に進学する場合最低でも2年博士課程の卒業を目指すなら5年を勉強に捧げなくてはいけません。

それなりのメリットがなければ費用対効果を考えれば割に合いませんが、一般的には3つのメリットがあると言われています。

  • 高い専門性が身につき即戦力として社会に出ることができる
  • 就職先の選択肢が増える
  • 給料が高い

高い専門性が身につき即戦力として社会に出ることができる

大学院は学部で学んだことをさらに応用して専門的な事を学んだり研究したりします。

研究した事を使う業界に就職する際は即戦力として業務に投入され非常に多くのやりがいを感じることができる事でしょう。

特に理系の場合は最近需要のましているIT技術者やデータサイエンティストといった専門職に即戦力としてアサインされる事があり企業からも非常に重宝されています。

就職先の選択肢が増える

上記でも説明しましたが、大学院で高度な研究をした人は高度な人材として企業へ迎えられます。

学部卒では入社できない様な企業へ入社することも可能でしょう。

なお、ここでいう選択肢というのは別業種就職できる様になるというわけではなく、その業界で入社試験を突破できる企業の選択肢が増えるという意味です。

給料が高い

学部卒と比べると給料も上がります。

初任給で比べると3万円ほど生涯賃金で比較すると4000万円ほどの差が生まれます。

仮に博士課程を卒業したと仮定しても5年間丸々で国公立は約300万円、私立は約400万円かかるわけですが、これが10倍になって帰ってくると考えると費用対効果は十分にあると言えるでしょう。

因みに38歳で大学を卒業して大学院に進学するのとそのまま就職するのとはで大学院に進学した方が進学費用を含めても稼げる金額は多くなると言われています。

大学院に進学するデメリット

逆に大学院に進学する事のデメリットについて考えてみましょう。

よく言われるデメリットは以下の4つ

  • 必ず進学できるわけではない
  • 社会に出るのが遅くなる
  • 初期費用がかかる
  • 研究自体も楽ではない

やはりメリットだけではないのでしっかりと理解して進学する必要があると言えます。

必ず進学できるわけではない

進学を希望しても確実に進学できる保証がないというのが1つ目のデメリットです。

仮に進学できなかった場合就活の時期も過ぎてしまっているので浪人するか研究生になるか、余った求人に申し込むか、非正規で繋ぐかになってしまいます。

実際問題、院の教授に面談したりなどそれなりに活動していて研究に向いている様であれば落ちることは少ないですが、それでも落ちる人がいるのは事実としてあります。

人生設計も狂ってしまいますし、1つ目のデメリットと言えるでしょう。

社会に出るのが遅くなる

大学院は最低でも2年から5年勉強や研究に時間を捧げなくてはいけません。

その間学部卒の人は社会に出てバリバリと稼いで社会でのマナーなども身につけていることでしょう。

ここに関して劣等感を感じて院での生活を挫折してしまう人もいる様です。

初期費用がかかる

大学院に進学する場合も学費がかかります。

2年かんで国公立と私立や研究内容によって金額は変わりますが、平均して300万円ほど学費が必要になります。

当然奨学金もありますが、生活費もかかりますし実家がある程度お金を持っているなどでないと難しい現実もあります。

大学時代も含めて700万円ほど奨学金を借りると思うと中々のプレッシャーですよね。

研究自体も楽ではない

たまに

就職したくないから大学院で人生の夏休みを延長する

という学生もいる様です。

しかし、大学院は学部で学んだことよりさらに高度なことを学んだり研究したりします。

論文も大量に書かなくてはいけず実際問題は多忙な学生が非常に多いです。

中にはブラック企業よりブラックでアルバイトをする暇なんてないという人もいると聞きます。

それなりの覚悟を持って進学する必要があるでしょう。

大学院への進学は慎重に考える必要がある


軽い気持ちで大学院へ進学すると人生において大きな損をすることもあることでしょう。

両親にも迷惑をかけるかもしれません。

それ故に慎重に検討した上で覚悟を持って大学院への進学をする必要があります。

しかし、大学院を卒業できしれなりの企業に入ることができれば見返りは凄まじいです。

是非しっかりと考えた上で大学院への進学を目指してください。

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