職場でのいじめ派遣社員に限った話ではありませんが、派遣先でのいじめに悩んでいる派遣社員も実は多いかもしれません。

派遣社員の場合は、相談しにくく、立場が弱いという点から、1人で悩んでしまい深刻化しやすい傾向にあるようです。

今回は、派遣先でいじめに遭った時の、その対処法についてご説明していこうと思います。

今、いじめに悩んでいる方、これから派遣社員として働こうと思っている方は是非参考にしてみてください。

派遣先でいじめられることは多い?

仕事のやりがいも大切ですが、楽しく充実した職場環境を望んで派遣先を選ぶ方もいらっしゃると思います。

なるべくなら、いじめが無い職場を選びたいですが、、、派遣先でいじめを受けるという話は派遣業界ではよく耳にします。

実際にどのようなことがきっかけとなりいじめにつながるか、いじめの実態を解説していきましょう。

派遣社員のいじめの実態

ネットや口コミを調べてみたところ以下の4つのいじめが実際に起きている様に感じました。

  1. 正社員による派遣社員への見下し
  2. 自分より出来ることに対しての妬み
  3. 仕事を教えてもらえない
  4. パワハラ・セクハラ・モラハラ

それぞれの事象について少し解説してみようと思います。

①正社員による派遣社員への見下し

まず派遣社員へのいじめとして関わってくるのが正社員のプライドです。

正社員は正当な採用期間を経て入社したが故に高いプライドを持っている可能性があり、派遣社員に対して見下した態度をとるケースがあります。

なかには、上司や先輩にはいい顔をしていて派遣社員に対して差別意識や階級意識が強いために、「自分より下位の人間がいる」と優越感に浸るモンスター社員もいるようです。

②自分より出来ることに対しての妬み

これは同じ正社員の同僚や後輩にも言えることですが、派遣社員の方が妬まれやすい傾向にあります。

特に女性派遣社員でスペックが高い場合、お局様(勤続年数が長くて他の女性を取り仕切る立場にある女性)に目をつけられていじめられる可能性が高いです。

③仕事を教えてもらえない

仕事を教えてもらうべきなのにいつまで経っても教えようとしない人もなかにはいます。

「派遣社員=即戦力」という認識がある為「教えなくてもできて当たり前でしょ?」「そんなのもできないの?」と攻撃され、「わかりません」といえば上司から怒鳴られて、能力が低いとみなされて契約更新をさせてもらえないケースもあります。

④パワハラ・セクハラ・モラハラ

パワハラ、セクハラ、モラハラは加害者が気づいてない場合が多い為、周りに認知されないことが多いです。

特に女性派遣社員の場合は立場上セクハラの対象になりやすく、派遣契約を対価として一線を越えようとするケースが多く見受けられます。

セクハラを指摘したり性的要求を断ると契約更新を拒まれたり、「派遣契約を解除するぞ」と脅して性的な交際を求めるなどが、具体例に当たります。

いじめられたときに取るべき行動や対策

では、いじめに遭った場合具体的にどうすれば良いか対処法について解説していきます。解決に向けて参考にしていただき、行動に移してみて下さい。

対処法は主に2つです

  • いじめにあったらまず派遣会社に相談する
  • 派遣先の相談窓口に相談する

対処法①:いじめにあったらまず派遣会社に相談する

派遣先でのトラブルを解消し、派遣社員が働き続けられるように交渉してくれます。

遠慮することはありません。まずは現状を説明し今後について相談してみましょう。

また、派遣会社のなかには、第三者機関にホットライン・相談室の運営を委託しているところもあります。もし顔なじみの担当スタッフに相談しづらい場合は、こちらに相談するのも1つの手段です。

対処法②:派遣先の相談窓口に相談する

派遣会社だけでなく派遣先にも相談窓口があります。

派遣契約を結ぶ際に派遣会社から提示される「就業条件明示書」に「苦情処理担当者」の項目があります。

苦情処理担当者は派遣先と派遣会社の両方に存在し、派遣社員の受け付ける窓口の役割を果たします。

身近で働く職場の上司やスタッフに相談しにくい場合は、この「苦情処理担当者」に直接いじめの現状を話してみるのも一つの手段です。

いじめられて派遣を辞めた場合訴えることはできるのか?

結論から言うと訴えることはできます

例えば、長期にわたって上司からパワハラを受け、精神的に病みうつ病になったことで会社に行けなくなったという医者の診断書があれば、派遣社員は加害者である上司を訴えることができ、慰謝料を請求することが可能です。

ですが、裁判を起こすには準備が必要ですし、弁護士を雇うとなると費用もかかります。

訴えることはできても、経済的、精神的負担が大きいのでおすすめはしません。

むしろ、派遣というひとつの企業に拘束される必要のないメリットを活かしてほしいところです。

カギを握るのはコミュニケーション!どんな派遣社員が上手く生き残れる?

ここまでに、いじめにあったときにどうすれば良いかとお話してきましたが、ここからはいじめのターゲットにならない方法を紹介していきます。

今の職場での自分の行動を振り返ってみたり、新しい職場で参考にしてみてください。

全てがとは言いません、確かに理不尽なものもありますが、いじめの原因と大きく関係するのが「職場でのコミュニケーション不足」だと言われています。

コミュニケーションには、円満な人間関係を築くことも、壊すこともできます。

日常のちょっとしたことを意識するだけで、相手に与える印象をガラリと変えることができるのです。

職場でコミュニケーションを取る時に意識したいポイントを、具体的に4つご紹介します。

①挨拶をきちっとする

ただでさえ労働時間の短い派遣社員は正社員とのコミュニケーションが難しいもの。

正社員が派遣社員であるあなたがどんな人間なのかを理解する材料がとても少ないのです。

例えば能力は同じでも、誰にでも挨拶をしていつもニコニコしている人と、挨拶がなく無表情な人だったら、前者の方が評価が高く好感がもたれますよね。

それに対して後者は「何あの人?」となってしまい、それが余計に人間関係のみぞを深めてしまうことにもなります。

②目立ちすぎていないか

派遣社員の中で、いじめのターゲットにされやすいのは、「よく目立っている人」です。

「目立つ」というのは、「明るい・よくしゃべる」という印象に留まればそこまで大きな問題ではありませんが、過度に目立つと「あの派遣は生意気だ」という印象を相手に与えかねません。

「生意気」と思われていると、相手の気持ちもだんだんエスカレートしていき、「あいつ、派遣のくせに」という感情を抱かせることに繋がりかねないです。

職場ではおとなしくしていなさい!ということではなくて、社員とコミュニケーションを取る場面では、言葉使いや振る舞いに少し気をつけるだけで十分なのです。

③同じミスを繰り返していないか

派遣社員は、即戦力を求められることが多く、担当業務が細かく決まっています。

誰だって最初から完璧にできるわけではありませんが、同じ業務で同じミスを何度も繰り返すと、最初のうちは「まだ慣れていないから」と寛容だった社員も、だんだん「またか!?」と許せなくなってきます。

挙げ句の果てに、「最近来た派遣社員は、全然仕事ができない」というレッテルを貼られてしまう可能性も…。

社員側も、派遣だからって見下したいわけではないですが、ミスが目立つと「決まった仕事もできないのか」とイライラしてしまうのも無理はないですよね。

神経質になりすぎる必要はありませんが、同じミスを繰り返さないように意識することも大切です。

④勤務態度に問題はないか

頻繁に遅刻や欠勤を繰り返す人も、要注意です。

止むを得ない理由で遅刻や欠勤するのは仕方ありませんが、遅刻の理由が「寝坊」だと、「仕事に対する責任感が感じられない」という印象を与えてしまいます。

また、頻繁に休んで業務が滞ってしまうと、「他の派遣社員に変えてほしい」と思われかねないので、止むを得ない事情がない限りは、きちんと出勤して業務に取り組むことが大切です。

以上の4点を是非意識してみて下さい。
少しのコミュニケーションがあるかないかで、職場での居心地はかなり変わってくるかもしれません。

まとめ:いじめがひどい時は辞めて退職しちゃおう!

いじめ」はどこの会社でも普通にあることだと思います。

ただ、人間関係でかなり左右されるのは確かなこと…。

「いじめの経験がトラウマとなって派遣社員として再就職できない」という方も中にはいます。

本当に限界だと思ったならば、辞める方向で派遣会社に相談したらいかがでしょうか。

幸いにも派遣先はたくさんあります。今の職場での改善点を含めて派遣会社と相談して選択しましょう。

そして、新しい派遣先が見つかったら、同じ事態を繰り返さないためにも、紹介したポイントやいじめ予防策を参考にしていただけたら幸いです。

仮に弊社スタッフさんで派遣先の環境が宜しくないという方がいらっしゃいましたら、遠慮なく担当へご連絡いただければと思います。