相談したいことがあるけど派遣先にクレームを行って契約が切られても困るし、
だからといって派遣元に出社しているわけではないから派遣元の担当者への相談もしづらいし。。。

どうしよう・・・

柔軟な働き方をすることができ、様々な業務をこなすこともできるとあって、派遣社員という働き方は、働き手にとっても企業にとってもありがたい存在となっています。

しかし、その特異な雇用形態から、何らかのトラブルを抱えてしまった場合に、どこに相談するべきなのか判断がつかないという問題も多いです。

今回は派遣のお悩み相談に使うことができる窓口を、相談内容に合わせて3つ紹介します。

派遣社員には相談内容によって複数の窓口が用意されている


正社員として働いている場合、何らかの悩みがあって相談したい場合には、上司や人事部、企業で設けられている相談窓口などに相談することになりますが、派遣社員の場合は派遣先の企業に直接雇用されているわけではないので、それらの相談窓口を利用することができるのか悩ましいものです。

しかし、どこにも相談することができないというわけではありません。

派遣社員も雇用形態の違いはあったとしても、正社員と同様に働いていることもあるので、正社員と同じような悩みを抱えることは大いにあり得ます。

代表的なトラブルとしては、職場における人間関係の悩みであり、パワハラセクハラなどがあげられるでしょう。

派遣社員という立場で悩むこともあれば、単純に仕事内容がよくわからないといった悩みを持つこともあります。

派遣社員の場合、これらの悩みにそれぞれ適した相談窓口を見つけることができます。

相談内容によって複数の相談窓口が用意されているので、何に悩んでいるのかを考えてから最も適した相談窓口を利用することが、トラブルなくスムーズな問題解決に必要です。

派遣社員が活用できる相談窓口は、主に派遣元の企業派遣先の企業、そして公的機関の相談窓口の三つと言えます。

それぞれ解決できる相談内容に違いがあるので、ある程度の概要を知っておくと便利でしょう。

仕事上の悩みや契約についての相談は派遣元に


派遣社員の相談先として最初に思い浮かべることができる場所は、派遣元の企業です。

派遣社員は、派遣元の企業と雇用契約を結んでおり、派遣元の営業担当者が派遣先の企業と派遣社員とを繋げる役割を果たしています。

あくまで派遣先の企業は実際に働く場所ということでしかありません。

このことから、おおよそのトラブルは派遣元の企業に相談することが望ましいです。

派遣元の企業に相談することができる悩みは様々あります。

その中でも特に多いトラブルが仕事上の悩みや契約についてのトラブルです。

派遣社員ではなくても、人間関係というものは仕事をスムーズにこなすうえでは非常に大切なものといえます。

しかし、相性の悪い人がいたり、なぜか自分だけつらく当たられてしまったりといったトラブルは絶えません。

場合によっては派遣社員という立場によって正社員から下に見られたといったトラブルを抱えることもあるでしょう。

また、仕事をこなすうえで、職場環境が悪いといったトラブルもあり得ます。

例えば、常にタバコの煙が漂うような劣悪な職場環境では、よい仕事をこなすことができません。

契約上のトラブルとしては、契約の際に提示されたスキル以上の仕事を割り振られたり、仕事の途中で仕事内容や勤務場所を変更されたりといった勤務条件・待遇の相違があげられます。

これらのトラブルを抱えた場合には、派遣元の企業・営業担当者に相談することが必要です。

営業担当者が雇用契約の見直しや確認をとってくれたり、派遣先企業と交渉してくれたりするほか、派遣会社によっては専門の苦情処理担当部署が問題解決にあたってくれます。

一見、派遣先の企業の人に相談してもよいのではと感じる人もいますが、あまり良い選択肢とは言えません

派遣先の企業の人に相談すると、却ってトラブルを大きくしてしまうほか、派遣社員に不利な状況となる可能性もあります。

派遣先の企業は、どうしても派遣社員よりも、自社の社員や自社の利益になることを優先するので、派遣社員の立場が悪くなることもあるでしょう。

仕事自体に関する相談は派遣先に


先ほど相談事は派遣元へと解説しましたが派遣先の企業が派遣社員の働く際の悩みやトラブルに関して、何も対応してくれないというわけではありません。

派遣先の企業の体制や悩みの種類によっては、派遣元に相談するよりもスムーズに問題解決をすることができることも多いです。

長期的に複数の派遣社員を雇用して仕事を回している部署や企業の場合、派遣社員が悩みを相談できる部署や担当者を用意していることもあります。

就業条件明示書に、派遣先企業の担当者の連絡先が記載されている場合は、相談してみてもよいでしょう。

また、相談内容が仕事そのものに関係している場合にも、派遣先に相談するほうが良いとされています。

仕事の細かなやり方がいまいちわからないといった悩みや業務上の連携に関する相談などといったものは、派遣先で相談すべき内容です。

これらの相談を、派遣元の企業の担当者にしたとしても解決できないことが多いです。

派遣元の企業や担当者は、雇用条件や大まかな業務内容といったことは把握しているものですが、業務における派遣社員の指揮命令権は派遣先にあるので細かな仕事内容自体はほぼ把握していません。

そのため、相談したとしても派遣先の人に相談するように促されるだけの可能性も高いです。

もし、派遣先の企業の人に相談したのに、教えてもらえないとなったならば、それは派遣元に相談すべき内容となります。

最後の手段に公的な窓口へ


派遣先や派遣元に相談したけれど解決しなかった場合や賃金の不払いやパワハラ、セクハラなどといった違法性が高い問題に遭遇した場合には、最終的に公的な機関に相談しに行くことが重要といえるでしょう。

公的な相談窓口も複数あり、トラブルの種類によって行くべき窓口が異なります。

最も代表的な公的な窓口はハローワークです。

ハローワークを通じて仕事を得ていない場合にも活用することができます。

ハローワークに相談すれば、派遣法違反かどうかの判断をしてくれるほか、違反の場合には厚生労働大臣に申告することも可能です。

派遣社員のトラブル全般を相談するとよいでしょう。

賃金の未払いや労働時間の超過、安全衛生などといった労働基準法に関連したトラブルの場合には、労働基準監督署が公的な窓口となっています。

また、健康保険や厚生年金の支払いに関する相談をしたい場合には、社会保険事務所に相談することが可能です。

このほか、性別や立場を利用した不当な対応をとるセクハラやパワハラ、女性差別といったトラブルに遭遇した場合には、都道府県労働局雇用均等室が相談に乗ってくれるでしょう。

適切な相談窓口を見つけて快適に働こう

派遣社員は、正社員と同じく働く従業員の一員ではありますが、雇用形態の違いなどからどうしても弱い立場に置かれがちです。

様々なトラブルや悩みに突き当たることが多いですが、それぞれの悩みに対応した相談窓口を利用すれば問題を解決することもできるでしょう。

不当な扱いやトラブルに悩まされながら働くことは、ストレスが溜まるものです。

適切な相談窓口を見つけ、快適に働き続けてください。