「人材派遣会社」と似た言葉に「人材紹介会社」があります。
詳しくない方にとっては、こんがらがってしまい、どっちがどっちかわからなくなったり、どちらも同じものと認識されるケースもあるようです。
今日は『人材紹介会社』とは何かをお話したいと思います。
人材紹介会社とは
人材派遣会社同様、人材紹介会社も必ず厚生労働省から認可を受けなくてはなりません。
その点はしっかりしていると言えます。
誰でもやってみようと思っただけではできないのです。
業務の内容ですが少し複雑ですので整理が必要です。
人材紹介とは企業の求人依頼を受けて、それに該当する人材を企業へ紹介することをいいます。
仕事を探している人に企業を紹介することではありません。
同じことのようにも思えますがとても大事な点です。人材紹介会社は求職者側から利用料金を取ってはならないという法律まであります。
人材紹介事業とは企業に人材を紹介すること
つまり人材紹介事業というのはあくまで企業に人材を紹介することであり、その結果企業から紹介手数料を受け取るのです。
求職者側からみれば就職が決まった時、人材紹介会社に利用料金を払う必要は全くありません。
加えて、様々な転職情報を提供してくれたり、コンサルタントがお仕事情報を連絡をしてきてくれたり、求職者側にアプローチをしてくるので仕事を探す側としては、嬉しいサービスが満載です。
それらを無料でできるわけですね。
企業側も苦戦している人材確保
この辺の事情を言うと、企業から見た時、人材確保=採用というのはとても重要なことでありながら難しいことなのです。
黙っていても人がどんどんやってくる会社などありません。
お金を出して広告を出しても採用できるとは限らず、ハローワークに求人を出しても問合せがさっぱり・・ということもよくあります。
探す側から見ると、いい会社がなかなかないと思いがちですが、企業側も苦戦しているのです。
そこで高いお金を払っても人材紹介会社に依頼します。
通常、一人決まったらその方の年収の30%が相場と言われていますから、年収300万円で決まったら100万円となります。
結構高い手数料に感じますよね。
だから多くの人材紹介会社ではサイトも充実、履歴書や職務経歴書の書き方などもレクチャーし、面接の予行演習までする会社もあります。
求職側から見た時、人材紹介会社は無料で使えるサービス機関と捉えることができるのですね。
3つのタイプの人材紹介会社
さて人材紹介会社には大きくわけて3つのタイプがあります。
1.一般登録型
これが通常のイメージです。求人依頼をする企業を見つけて、その情報をもとに転職希望者を募りマッチングしていきます。
2.サーチ型
ずばりヘッドハンティングです。役員クラスからの求人依頼が大半です。人材紹介会社は通常は成果報酬が多いのですが、このケースは依頼を受けた時点で報酬を得ることがほとんど。具体的なポストや人物像なども設定されていて、当てはまる人を探していきます。
3.アウトプレースメント型(再就職支援型)
アウトプレースメント型とは、リストラ対象の人たちの再就職を支援することです。
以前は経営状態の苦しい会社にリストラを勧める営業を仕掛けていた時期もあります。再就職をさせるから安心してリストラできますよ、という従業員からみるとまるで悪魔のような営業を実際にやっていた時期があるようです。
複数の人材紹介会社に登録しましょう
人材紹介会社の案件は正社員、もしくは契約社員がほとんどです。様々な企業との付き合いの中で内部事情にも通じていて、受かりやすい面接の情報もあったりします。転職するときには複数の人材紹介会社に登録することをお勧めします。
人材派遣会社でも人材紹介もできる会社もあります。
よりご希望に沿った会社に登録されるとよいでしょう。いずれの場合も良きアドバイザー、情報提供者としてお役に立つと思います。