派遣には一般的に知られている「登録型派遣」に加え、「常用型派遣」があります。常用型派遣にはメリットとデメリットがあるので、派遣として働く前に抑えておきましょう。

常用型派遣のメリットは2つ

一般的な派遣として想像するのが派遣会社に登録し、就業先を紹介してもらい契約期間働く「登録型派遣」だと思います。

対して「常用型派遣」は派遣されて派遣先企業へ就業するという点は、登録型と同じですが、常用型派遣の場合は人材派遣会社の社員として派遣先企業へ一定期間就業します。

この常用型派遣で働く上でのメリットは2つあります。

1. 常用型派遣は正社員もしくは契約社員の「無期雇用」

常用型派遣は、「登録」して派遣先で働くのではなく、「派遣会社の正社員もしくは契約社員」として「無期雇用」という形になります。

そのため、派遣先での契約期間が終わっても職や収入を失う心配がありません。次の派遣先が決まっていなくても一定の収入を得続けることが出来ます。

自分の能力をさまざま企業で発揮することが出来る

常用型派遣として派遣会社で働く際には、高度な技術や能力が求められます。派遣先企業が求める技術や能力を持つ条件に合った人材でなければ派遣先に派遣されません。

逆にいえば、高い技術や能力を持っていればいろいろな企業に求められる人材となり、派遣先の幅も広がります。派遣先ごとに実力を発揮し、企業に貢献する充実感を得ることが出来るのです。常用型派遣では、この技術や能力に特化した人材を求められる場合がほとんどなので、自分の得意な分野の仕事をおこなえる可能性もあります。経験を積むことで自身のスキルアップにも繋がり、多くの人の役に立てる研究や開発に携わることが出来るチャンスを得られるかもしれませんね。

2. 待遇が正社員同様

登録型派遣と違い、正社員動揺の待遇を受けることが出来ます。ボーナスはもちろんのこと、有給や昇給もあり、各種手当も受けられるのです。派遣ではありますが「無期雇用」として派遣会社に雇用されているため十分な待遇を受けられるため、安心して働くことが出来るのです。

常用型派遣のデメリット

正社員同様の待遇を受けられ、スキルアップも出来るなどのメリットがありますが、実は常用型派遣にもデメリットがいくつかあるのです。

1. 派遣先を選ぶことが出来ない

登録型派遣は派遣会社が紹介している企業の中で自分に合った就業先を選ぶことが出来ますが、常用型派遣の場合は企業を選ぶことが出来ません。

求められている能力に合っていると判断されれば、その能力を求めている企業へ派遣されます。派遣会社から命じられた企業にしか就業できないのです。

自分の能力に合った企業だから良いのではないかと思うかもしれませんが、就業時間や就業場所などを指定することが出来ないため、自宅から遠い場所へ派遣されることもあります。

2. 新しい環境へ対応できないことも

中短期間のみの就業のため、派遣先の人たちとうまくコミュニケーションが取れないまま契約期間が終了することもあるかもしれません。

特にコミュニケーションが苦手だという人は、次々にかわる就業先でうまく人間関係を築けないという悩みを抱えてしまう可能性もあります。

契約は、1~3年ほどの期間の中でおこなわれるため長く感じるかもしれませんが、逆にその期間が終わればまた新しい環境で新しい人間関係を作っていかなければなりません。

そのため常用型派遣ではコミュニケーションも必要となってきます。

逆にこれによってコミュニケーション能力が鍛えられて良い場合もあるかもしれません。ですが、常用型派遣として働く場合には新しい環境への対応力も必要になるということも知っておいた方が良いですね。

3. 採用されにくい

常用型派遣は、専門的なスキルを持った人材が求められます。そのため、派遣会社に採用されるためには専門的なスキルや資格を持っている必要があります。

採用基準が職業歴や適性、スキルなどで厳しいため、特別な能力がなければ採用されにくいのです。

派遣で福利厚生や安定した収入を得るには「常用型派遣」

常用型派遣は、厳しい審査基準を満たした人材のみ就業可能な形態です。その分、正社員と同様の待遇を受けられ、福利厚生もしっかりとしている点で安心して働くことが出来る派遣の形態になります。

しかし、就業場所や時間などの自由はきかないため、働くうえでの時間や場所に制限があることも理解した上で検討していく必要があります。