秘書というと一見イメージしやすいようでいて、実態はあまり知られていない仕事かもしれません。

今日は秘書の仕事についてその具体的内容や、秘書になるために必要なことなどをお伝えしたいと思います。

さまざまな種類の秘書

秘書と一口に言っても企業の経営幹部を補佐する「企業秘書」、医療機関の経営者や医師などを補佐する「医療秘書」、弁護士や司法書士などを補佐する「法律秘書」、学校法人の役員を補佐する「学校秘書」などさまざまな種類があります。

秘書業務は欧米と違って日本では庶務や総務の延長上にあるような会社も多いようですが、どんな業種の組織でも必ずやっているのが上司のスケジュール管理です。

以前は自分の手帳にスケジュールを記入し、当日の予定をメモやノートで上司に渡すというシーンもありましたが、現在では例えばGoogleカレンダーなどで共有するという会社も増えています。

ただ、便利なツールがあっても、細かく頭に入っていないと対応できないこともありますので、基本、近々の予定は頭にも入っていなければなりません。

仕事柄、上司の出勤前に出勤するケースは多いようですし、上司が接待する会食の席に同行するというケースもあるようです。

その他に必ず出てくる仕事として、電話やメールの対応です。

電話については、上司は直接相手にかけないので秘書経由で先方とアポを取り、面談の予約が組まれることもありますし、仮に電話で話すとしてもまずは秘書経由で相手とつながってから電話にでるケースがほとんどなので、上司の公の電話はすべて秘書を経由するということになります。

マナーや用件を的確に伝えるスキルが求められます。

またメールについても、よほど込み入った内容でない限り、大筋の指示を貰った上で、返信で挨拶や簡単な用事を処理するのは秘書になることが多いものです。

このようにスケジュール、電話、メールの対応を上司に代わって遂行するのが秘書の役割として大きなものとなっています。

秘書に必要な能力とは

これらの業務を遂行するにあたって必要なスキルを考え見ると秘書に必要な能力の輪郭が見えてきます。

まずスケジューリングをアプリなどを使って行うとしたら、それを管理運用できるだけのPC、タブレット、スマホなどのスキルが必要ですし、素早く使用する慣れも当然必要です。

またメール対応については挨拶の返信や簡単な業務処理の代行などには、挨拶文などの雛型が頭に入っていることが必要ですし、上司の業務のベース部分への理解力が必要となります。

秘書業務の本質は上司が業務をするにあたって本来業務以外のすべてをサポートすることにあります。

そうすると、前述以外にもたとえば上司が出席した会議の議事録のファイリングをしたり、その中から将来役に立ちそうな情報をチェックしておくなどの情報管理、さらに出張があれば航空券などの手配、宿泊先の手配、現地の移動の段取りの下調べなども秘書の仕事として重要です。

そもそも、ここに述べたすべてのことは普通の人は自分でやっていることですから、なぜこういう業務を秘書がやるのかを考えてみましょう。

秘書が付くような立場の人は多忙であり、その人の本来業務ひとつひとつが会社や組織にとってとても貴重です。

そのような立場の人が、より高いパフォーマンスを出せるよう秘書業務が発生するわけです。上司が本来の業務に迅速に的確に専念できるようにサポートするのが秘書業務というわけです。

ですから、業務はお茶くみやスケジュール管理から始まって、通常業務の処理の代行に至るまで、秘書のスキルによってサポートできる範囲が広がります。

中には上司が書くべき文書や電子メール、手紙や挨拶文をゴーストライターとして代筆している秘書の方もいますが、ここまでくると、そのサポート力には上司も相当助けられることでしょう。

なにより重視されるのは人間力

以上まとめると秘書に望まれる能力としては

コミュニケーション能力情報処理能力心配りの能力などが中心的なものとなります。

また最近では英語などの外国語の能力も求められるようになっています。

秘書の資格として「秘書技能検定」「CBS検定」などがあり、持っているに越したことはないですが、資格だけでは測れない人間力がなにより重視される仕事でもありますから未経験者が求人対象となるケースも多いです。

花形で憧れる秘書業務でもありますね。

関心のある方はまずは求人サイトや派遣会社の情報を取ってみてはいかがでしょうか。