給与所得者で税の申告をご自身でされたことがある人は少ないものです。
給与所得者は会社による年末調整が行われ、会社が代わりに申告してくれるからです。
そのため、税の申告は会社任せになるため今一つ税の申告について知識のない方が多いのではないでしょうか。
そんな中、年末調整を受ける前に退職した、また会社以外の副業などでも収入があったから等、様々な理由で確定申告をしなければならない人もいるでしょう。
また昨今では様々な働き方があるため、確定申告をする人も増えているのではないかと思います。
個人の確定申告はとても簡単
今回は確定申告について簡単に説明したいと思います。
個人の少額の収入は以前は申告しないケースがほとんどでしたが、マイナンバー制などにより国の対応も厳しくなっています。
それに申告すると税金を支払うだけではなくて、還付を受けることもあります。
もし確定申告をすることで1万円戻ってくるのであれば確定申告で1万円のアルバイトだと考えることもできますね。
よって、該当される方は是非前向きな気持ちで申告なさってみてください。
特に給与所得者で年末調整を受ける前に退職していれば、確定申告によって税の還付を受けることができる場合があります。
しかしそうは言っても確定申告というととても難しいものと思っていませんか?
税法などはとても複雑でそのために税理士と言う職業まであるくらい、素人がいきなりできるものではない、そんな風に考えている人も実は多いようです。
でも個人の確定申告のレベルであれば実はとても簡単です。お金を払って誰かに頼むほどのこともありません。
間違ってたらどうする?と思うかもしれませんが、ちゃんと基本的なことはチェックを受けますから虚偽の申告をしなければ何も問題もないと言えます。
確定申告の手順
さてそれでは確定申告の基本的な手順です。
これは収入がいくらであっても同じ考え方です。
①まず収入があります。
②そこから控除を引きます。(基礎控除、社会保険料控除、配偶者控除等)
③さらに収入を得るためにかかった経費を引きます。
④残った額に税率を乗じます。
⑤算出された額から税額控除分を引きます。
⑥それで出てきた額が支払う税金です。
②から⑤の4つの作業が実質確定申告でやるべき作業です。
実際の申告書に即してみてみましょう。
国税庁のホームページから申告書のPDF
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki01/shinkokusho/pdf/h29/02.pdf
前述の①から⑤までを当てはめていきます。
*申告書のほかに計算のための表などもあり、それらに記入していけば自動的に算出されるように構成されています。
①の収入は申告書の緑の収入金額と青の所得金額の合計になります。とにかくその年に得た収入を書き込む作業が最初です。
②それから該当する控除を記入していきます。これは決められた数字を入れて生命保険料控除などがあれば簡単に計算できるので手順にそって計算の上記入しています。社会保険料控除などは勤務先からの源泉徴収票に記載されているので書き写します。
③副業や兼業の仕事を通して出た費用は、経費として申請することができる場合もあります。経費で認められればその分に税金がかかりません。仮に税率が10%で経費が30万円であれば、30万円×10%=3万円分節税できるという仕組みになります。
④それで所得が算出されたらさらに税額控除があれば差し引きます。扶養に入っている方やアルバイトの方であればここは関係しないケースがほとんど。
ですので実は①と②の作業をするだけで支払うべき税は出て来るのですね。
確定申告は前向きにテキパキと
書面は複雑そうに見えますがやってみると簡単です。
税金というと難しく考えがちですが、自分に関係する部分だけ見ればそれほど難解ではありません。
あらゆるパターンを考えるとそれは難しくなりますが、自分のための税金知識は実は簡単です。
ということで食わず嫌いから確定申告を憂鬱に思われている方がいたらぜひてきぱき処理されてみてください。
少しでも本記事が参考になればと思います。