派遣社員をしていると周りから「派遣さん」と呼ばれたり、話しかけても無視されるといった経験は無いでしょうか?
会社からの酷い扱いに対して頭を悩ませている派遣社員は多くいます。
今回は同じ会社で働く正規雇用の正社員と非正規雇用の派遣社員を比較して、なぜいじめられやすいのか実例出しながらを解説していきます。
派遣社員としてこれから働こうとしている人も働く前の心構えにもなるので是非読んでみてください。
正社員と派遣社員の違いは?
まず、「正社員」とは会社に正規で雇われ期間の定めがなく所定労働時間の上限まで働く者のことを言い、「派遣社員」は派遣元となる人材派遣会社に登録を行い、派遣先の会社に労働を提供する者のことを言います。
そもそも、同じ会社で働いているのに正社員と派遣社員の違いはなんでしょうか?
簡単にまとめると下の表になります。
正社員 | 派遣 | |
---|---|---|
雇用形態 | フルタイム | 融通がきく |
期間 | 期間なし又は定年まで | 3ヶ月から最長3年 |
残業 | あり | なし |
給与 | 時給換算すると低い場合がある | 時給が高い |
賞与 | あり | なし |
福利厚生 | あり | なし |
転勤 | 職場によってはある | 基本なし |
安定 | 安定 | 不安定 |
テレビや新聞などに「正社員と派遣社員の格差問題」や「派遣社員から正社員になろう!」という話題が取り上げられるので、なんとなく「正社員の方がいいんだ!」と思っていないでしょうか?
どちらの雇用形態にしろメリット・デメリットはあります。同じ条件でも生活条件や考え方によって、ある人にはメリットに、一方他の人にはデメリットになるのです。
自分のライフスタイルに合った雇用形態で働けると良いですよね。
派遣社員は正社員から扱いづらいと思われている?
忙しいから派遣を雇ったはずなのに、なぜか正社員ばかりが忙しそうにしていて派遣の人は指示が出されず気まずそうにいているのをよく見ます。
一言、言ってくれればと思いますが、正社員から派遣は扱いにくい、話しかけにくいと思われているようです。
その理由を詳しく考えていきましょう。
仕事をどこまで要求して良いか分からない
派遣社員とは即戦力と思われていますが、実際仕事を何処まで出来るかは判断が難しいところ。
中には単純作業で同じことを淡々と進めてもらう仕事もありますが、スキルが必要となる技術職は見極めにくいものです。
「これやっておいてください。」と頼んでも「すいません。出来ません。」と言ったことが続くと自分でやった方が良いと判断されてしてしまうようです。
仕事をイチから教えるのが負担になる
派遣社員を派遣して貰うほど人手が足りていない状況ですが、
・教えたところで2〜3ヶ月したらいなくなってしまう
という声があるようです。
本来ならば、教えることに多少時間がかかっても、派遣社員に仕事を覚えてもらって一緒に仕事を進めた方が効率が良いはずですが、仕事をイチから教えるというのはかなり時間もエネルギーもかかることなので、気持ちはわからないこともありません。
派遣社員に慣れていない
会社によっては派遣社員の扱いに慣れていない職場もあります。
派遣社員というのは正社員からみれば、急に入ってきた外部の人間です。正社員の中にポッと入った派遣社員は緊張しますが、慣れていない会社では正社員のほうも緊張しているものです。
派遣会社の社員なので別の会社の人ということになりますし、どこまで気軽に話していいものかも最初はよく分からない、手探りな状態です。
そうなると、どう接していいのかわからず、本当はやってもらえることがあったのに遠慮してしまう、ということが発生します。
【必見】派遣社員に対するひどい扱いとその対処法!
と派遣社員の扱いに対して疑問に思ったことはないでしょうか。
ここで派遣社員が受けた3つの実例を紹介していきたいと思います。
「派遣さん」と呼ばれる
同じ職場で働いているのに名前を覚えてもらえず「派遣さん」と呼ばれ、とても虚しい気持ちに。
どんなに頑張っても私は所詮、派遣…。
そんなことを考えていたらモチベーションが下がってしまった。
せっかく一緒に働いているのに苗字で呼んでもらえないのは寂しいですよね。ですが、正社員はあまり深く考えて「派遣さん」と呼んでいる訳ではないようです。
派遣は人間関係に深く関わらなくで済むのがメリットですが、最初にお話ししたように人によってはメリットとデメリットは異なります。名前で呼んで欲しいと思う方はコミュニケーションを積極的にとってみてはいかがでしょうか?
派遣に関わらず、会社に入ってきた新入社員を「新人!」と呼ぶのは、まだその人のことを知らないという壁があるからだと思います。一緒に仕事をして成果を出したり、会話をしていく中で名前で呼ばれるということが多いです。
ですので、朝の挨拶やちょっとした会話を心掛けてみましょう。
仕事内容をきちんと教えてもらえない
派遣に来たばかりで仕事を教えて欲しいのに、いつまでたっても教えてもらえない…。
このままではダメだ、と思い聞いてみたが、「教えなくてもできて当たり前でしょ?」「そんなのもできないの?」と攻撃された。
「わかりません。」といえば上司から怒鳴られて、能力が低いとみなされて契約更新をさせてもらえなかった。
これは、酷いですね。正社員は正当な採用期間を経て入社したがゆえに、高いプライドを持っている可能性があり、派遣社員に対して意地悪してやろうと考える人も中にはいます。
こういった場合は、職場ではどうすることも出来ません。自分の「派遣会社」に現状を相談しましょう。派遣会社の営業担当者は悩みを聞いてくれて、何かしら行動に移してくれるはずです。
もしそれでも、改善しない場合は思い切って派遣先をかえることを視野に入れて良いのではないでしょうか。
派遣会社にも相談して理由を把握しているのでスムーズに進みやすいはずです。
契約外の仕事を押し付けられた
契約以外の業務を頼まれて困っている。
断りたいが、正社員との関係が悪くなるのも嫌だし。このまま我慢すれば良いのかな。
この手の話はよく耳にします。派遣社員は就業条件明示書や雇用契約書に決められている業務以外原則として行ってはなりません。
人手の足りていない職場では、「これも、お願い!」とついつい頼みたくなってしまいます。
「業務外なので、引き受けられません。」と断ると「派遣社員は仕事をしない。」「あいつは責任感が足りていないんだ。」と悪い噂が流れてしまうことが不安ですよね。
ですが、派遣社員がその仕事をしたところで、お給料は上がりません。ずっとその会社にいることもありません。
何を言われようとも、気にせずに自分の仕事をこなしましょう。社内の人間関係に気を使うことも大切ですが、正社員と違い、人間関係に深く関わらなくても良いのが派遣社員のメリットです。
契約で定められた業務に専念して、自身のスキルアップに励みましょう。
まとめ
どこの職場でも理不尽な扱いを受けることがあります。しかし、正社員から見て派遣社員という雇用形態は弱い存在であるため、酷い扱いを受け安い傾向にあります。
だからと言って、一人で悩むのではなく派遣会社に相談してください。または、誰かに辛いことを話しましょう。
気分が沈んでいる時は何事もマイナスに考えがちです。誰かの意見をもらって自分を客観的に見てみてください。
もう、この会社でやっていけない…と悩んでいるようなら、派遣社員のメリットを思い出してください。
その場に長くとどまる必要はないのです。更新のタイミングで、次の派遣先を選びましょう。
以上のことを参考に、より良い派遣生活を過ごせることを願っています。