「宅建」という資格がありますね。正式には「宅地建物取引士」。以前は長い間「宅地建物取引主任者」でしたが「主任者」から「士」へと近年変わりました。(昇格です!)ますます重要な資格になっていると国も認めたということでしょうか。
この資格、本来はもちろん不動産の取引に使うものですが、仕事探しの現場ではどんな風に役立つのでしょうか?不動産会社で働いたことのある人、つまり実務経験のある人はおおむね不動産業界の状況などが頭に入っていると思いますので、今回は頑張って試験に合格して資格だけ持っている人を対象に、せっかくの宅建資格を生かした仕事についてお話したいと思います。
資格があれば実務経験がなくてもOK!
まず資格はあっても実務経験がないとやはりだめでは?という意見もありますがそんなことはありません。現に宅建資格があれば未経験OK!というキャッチコピーで募集している会社もたくさんあります。
不動産会社は宅建資格一つに対して社員を5人雇えます。たとえば社長だけが宅建持ってるという場合には社員は5人までしか雇えません。それ以上雇たいときは宅建取引士をまず雇わなければならないのです。ずっと昔はこういう事情のために、名義だけ借りて出勤はしない幽霊社員までいたといいますから不動産会社にとっての資格の貴重さが推し量れます。
逆に言えば不動産業界の人が全員宅建持ってるわけではないんですね。特に賃貸業務の多いところは少ない傾向にあります。本来宅建は売買の仲介業務に一番役に立つ資格なのです。つまり不動産業界には宅建がなくてもやれる仕事、宅建の知識がなくてもやれる仕事がたくさんあるということです。
そして宅建資格を持っていると、1万円~3万円くらいの相場で宅建資格手当がつくことが多いようです。今でも宅建資格は持っているだけで収入が増えるのです。
不動産会社の仕事について
さてそれでは不動産会社は具体的にはどんな仕事をするのか、見ていきます。
事務系
- ネットの問い合わせから、お客様の要望にあった賃貸や売買の情報を探して発信する。
- 契約書やその補助資料の作成をサポート
- 請求書発行
- 入金確認等の経理事務
- 鍵の引渡し
- 案内のための鍵の用意
- 顧客データ入力
- 物件内容のWEB(HP)登録
- 営業資料作成 パソコンへの情報入力
- 電話・来客対応等
営業系
- 物件の案内
- オープンハウスなどに常駐し、来店者応対
- 物件オーナーへの報告や交渉
現場で培う知識が大切
上記の仕事には宅建の資格も知識もそれほど関係してきません。現場で覚える知識が重要です。現場の知識というのも不動産に特化している分、覚えやすいかもしれません。また宅建の知識がフル稼働するのは契約の時だけと言えるでしょう。
宅建の試験にも出た「重要事項説明書」にかかわる業務です。これは取引物件についての調査レポートです。これを作成するのは、宅建知識のほかに実務経験も必要です。一人で作成できるまでしばらく時間がかかります
またその調査に基づいて作成した重要事項をお客様に説明するのは、売買なら1時間前後は最低かかりますし、もちろんご質問されるお客様も当然いらっしゃいますから、精通していないと難しいでしょう。ここまでできるようになると、もうプロの宅建取引士です。
でも一般に募集されてる仕事は前述の事務系、営業系の業務内容がほとんどのようです。まずは入りやすい仕事から初めて、やがて研鑽を積む機会が持てれば不動産でのキャリアを伸ばすこともできます。そうなると本当に宅建が生きてきますね。
仕事の見方のポイント
①住居の賃貸
②住居の売買
これは個人の家探しです。
③テナントの賃貸
これは飲食店や事務所の物件探しです。
④ビルなどの売買なのか
これは事業用、投資用等の大きな取引。
興味のある内容や自分に向いている業務を把握し、資格手当などまとめて派遣会社や人材紹介会社に相談すると希望のお仕事が見つかるかもしれません。
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